配分額 *注記 |
8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
|
研究概要 |
真空ギャップのコンディショニング効果を高めるには,コンディショニング処理の前処理として,真空中での電極表面清浄化処理が必要であったが,実用的には,そのような前処理なしで,高いコンディショニング効果が得られることが望ましい.そこで,大気中での処理後も清浄な表面が維持できるオゾン水処理に着目し,無酸素銅電極を用いて,真空中絶縁破壊特性を調べた. オゾン水処理直後の電極についての実験から,真空中での電極表面清浄化処理を行わずに,高いコンディショニング効果が得られることが明らかにされた.コンディショニング後の絶縁破壊電界は,約250MV/mに達し,この値は,真空中電極表面清浄化処理が施された電極の場合に匹敵するものである.コンディショニング後には,電極表面にオゾン処理により形成される酸化皮膜が存在しないので,酸化層が高いコンディショニング効果をもたらすのではなく,大気中放置時の汚染を防ぐことが高いコンディそニング効果が得られる原因であると考えられた.表面分析により,オゾン水処理後の表面構造は,最表面にわずかの汚染層があり,その下にCuO層,さらにその下にCu2Oの層が形成されていることが明らかにされ,実用表面がCharacterizeできることが示された.さらに,オゾン水処理後3カ月間大気中に放置した電極でも,コンディショニング効果が低下しないことも判明した. 以上のことから,電極加工後オゾン水処理を施しておけば,大気中に保管しておいてもコンディショニング効果が低下しないので,オゾン水処理法は実用的に有効な処理法であることが実験的に確認された.
|