研究課題/領域番号 |
10555110
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山田 顕 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80134021)
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研究分担者 |
中村 僖良 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00005365)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 超音波トランスデューサ / 複合圧電材料 / 広帯域 / ベッセルビーム / 無回折ビーム / 高分解能 / コニカル / 傾斜機能材料 |
研究概要 |
1.圧電定数が傾斜した圧電板の厚み振動の解析と等価回路表示 厚さ方向に圧電定数が直線的に分布している圧電板について厚み振動の解析を行い、その等価回路表示を求めた。得られた等価回路は一様な圧電板について求められているものと形の上では同じであるが、その回路定数が周波数依存性を持つことを明らかにした。 2.圧電定数の分布と周波数特性の理論的検討 前述の等価回路により、傾斜化圧電板を用いたトランスデューサから水中へ音波を放射する場合の伝達関数やインパルス応答を求めた。その結果、傾斜化圧電板を用いれば励振音波波形がより単一パルスに近いものとなり、トランスデューサの広帯域化が図れることが理論的に明らかになった。 3.広帯域周波数特性を持つ圧電材料による重み付けコニカル形トランスデューサの製作 トランスデューサの方位分解能と距離分解能の同時向上を目的に、圧電体の占める割合が厚さ方向に変化する傾斜型複合圧電材を設計・製作した。この複合圧電材は、テーパー付きブレードを装着したダイシング・ソーを用いて作製したもので、圧電セラミックスの充填率が77%から23%まで変化している。これを用いて今回新たに残留分極分布で重み付けを行ったコニカル形トランスデューサを製作した。 4.高分解能超音波プローブの特性の総合的評価 製作した直径17.5mm、頂角173°、中心周波数3.1MHzのトランスデューサの放射音場分布を水中で測定した。その結果、軸上距離20〜100mmの範囲で〜4mm(〜8波長)程度の半値幅をもつビームが得られ、理論予測とほぼ同様の無回折型集束音場特性が形成されることが確かめられた。また、広帯域なスパイク状の電気パルスによる励振実験を行い、従来のトランスデューサより周波数特性が広帯域化していることを確かめた。
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