研究課題/領域番号 |
10555115
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
佐野 伸行 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (90282334)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 衝突イオン化 / MOSFET / モンテカルロ法 / シミュレーション / 半導体デバイス / 素子寿命 / ホットキャリア / 電流ノイズ / 弾道輸送 |
研究概要 |
本研究では、ディープ・サブミクロンからサブ0.1ミクロン領域にあるSi-MOSFET構造のもとで、デバイス寿命の不確定性を電流ゆらぎという新たな観点から検討を行った。極微細デバイスにおける衝突イオン化過程の異方性、電流ノイズ/統計的電流ばらつきにともなった基板電流ゆらぎとデバイス劣化との相関や信頼性について検討した。具体的な検討内容と成果は、以下のようにまとめられる。 1.Si-MOSFET構造のもとで、フルバンド・モンテカルロ法を用いた解析により、衝突イオン化過程の異方性にともなった基板電流ゆらぎが、デバイス・サイズの微細化にともなった印加電圧の減少とともに大幅に増大することを見い出した。その結果、デバイス寿命の長期信頼性に大きなばらつきが生じる可能性を指摘した。 2.さまざまなデバイス構造のもとで、デバイスの微細化にともなった電流ノイズ顕在化の可能性について、モンテカルロ法を用いて定量的に検討した。具体的には、サブ-100nmデバイスにおいては、伝導電子数の減少に伴って相対的な電流ノイズの大きさが数十%にもおよぶことを見い出した。 3.3次元ドリフト拡散デバイス・シミュレータを用いて、Si-MOSFET構造のもとでの不純物の離散性による統計的な電流ばらつきを検討した。そして、現在の標準的モデルである'atomistic'不純物モデルは、ドリフト拡散シミュレータに想定されている物理機構と整合が取れていないことを見い出した。 4.'atomistic'不純物モデルの上述の物理的問題点を克服する新しい離散不純物モデルを構築した。そして、さまざまなデバイスに対してシミュレーション解析することにより、新しい不純物モデルの正当性を検証した。
|