研究課題/領域番号 |
10555120
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 静岡大学 (1999-2000) 豊橋技術科学大学 (1998) |
研究代表者 |
川人 祥二 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (40204763)
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研究分担者 |
松澤 昭 松下電器産業, 半導体先行開発センター, 主担当
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 動きベクトル検出 / 動画像圧縮 / イメージセンサ / 低消費電力 / ブロックマッチング / 低消費電力設計 |
研究概要 |
本研究では、広帯域移動体通信に向けた低消費電力動画像回路の実現を目的として、センサ上での新しい動きベクトル検出法及びそのための高速イメージセンサに関して研究を行った。動画像圧縮に必要な大きな消費電力の発生要因は、膨大な計算量を必要とする動きベクトル検出にある。本研究者は、イメージセンサ上での新しい動きベクトル検出方式として、高速中間画像を用いた反復ブロックブロックマッチングと呼ぶ動きベクトル検出アルゴリズムを考案している。その計算量は、従来の1/10〜1/30と極めて少なくでき、動画像圧縮の消費電力を、大幅に低減することができる。この動きベクトル検出に必要な高速中間画像を取得するイメージセンサを共同研究者である半導体メーカの協力を得て、0.35μmCMOS技術に基づき試作した。双方向多重電荷転送と呼ぶ新原理のイメージセンサにより、毎秒480枚の高速中間画像と毎秒30枚の高画質ビデオ画像の撮像に成功した。また課題であった中間画像の固定パターン雑音も1.2mVまで低減できること、残像除去処理により中間画像の高い線形性が得られることを示した。さらに、性能改善を図った方式として、時間的に隣接した動きベクトル間に強い相関があることに着目し、探索範囲を適応的に変化する適応探索反復ブロックマッチング法を考案し、動画像を用いたシミュレーションにより、計算量をさらに半分程度に削減できること、高速画像の速度を低減しながら固定探索の方式よりも高い精度で動きベクトル検出が行えることが明らかとなった。以上の実績の下に、今後、動きベクトル検出回路をCMOSイメージセンサ上に組み込んだ機能集積イメージセンサの実現について検討する。
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