研究課題/領域番号 |
10555124
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山下 真司 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40239968)
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研究分担者 |
保立 和夫 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (60126159)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 光ファイバ通信 / 多波長光源 / 波長多重 / 光ファイバレーザ / 波長可変光源 / 自己注入同期 / 長波長帯 / 偏波 / ブリルアンレーザ |
研究概要 |
本研究は、波長多重光ファイバシステムのための多波長光源を光ファイバ増幅器と同じエルビウムドープ光ファイバ(EDF)を用いた光ファイバレーザで実現しようというものである。併せて、波長多重光ファイバシステムのために重要な光デバイスおよびシステムの提案、実験的研究も進めた。 まず、高安定で高出力な超小型Er:Ybドープ光ファイバレーザ(FFPL)の多波長発振を実現した。長さ1〜5mmのFFPLを試作し、液体窒素冷却により最大37波長での多波長同時発振を得た。さらに、これらのFFPLに自己注入同期をかけることにより、波長可変な光ファイバレーザを実現した。これを10Gb/s通信システムでの光源に応用し、非常に良好な伝送特性が得られた。 さらに、室温で安定に多波長発振できるブリルアン/エルビウム光ファイバレーザ(BEFL)を実現した。リング共振器中の光ファイバDFBレーザにより励起されるBEFLを提案し、最大8波長での両回り室温多波長発振に成功した。また、サニャックループミラーを用いたBEFL構成では最大7波長での室温多波長発振に成功した。BEFLに関する理論的検討も進めるとともに、ブリルアン散乱のセンサ応用に関する研究もおこなった。 また、従来の波長帯から長波長帯にわたって広帯域(80nm以上)かつ高出力で波長可変なエルビウム光ファイバリングレーザを開発した。 この他の構成の光ファイバレーザについても安定な単一周波数/偏波化の研究を進めるとともに、モード同期光ファイバレーザの研究もおこなった。 併せて、多波長光源を用いたシステムのために重要な光デバイスである、広帯域光ファイバ増幅器、波長変換器、再生中継器の提案、実験的研究も進めた。さらに、波長多重光ファイバシステムのための新しいノード構成法を提案し、実証した。 これら研究成果を蓄積することができ、本研究の目的を十分に達成し得たと考えている。
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