研究分担者 |
村田 光 カヤバ工業株式会社, 油圧機器事業部開発企画室, 室長(研究職)
上田 隆雄 徳島大学, 工学部, 助手 (20284309)
水口 裕之 徳島大学, 工学部, 教授 (00035651)
浦野 真次 清水建設株式会社, 技術研究所・建設技術研究部, 研究員(研究職)
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研究概要 |
本研究では,種々のコンシステンシー試験で評価されているコンクリートのコンシステンシーを,実際の打ち込み状況に基づいた明確な物理量で評価することができる新しい試験方法のシステムを開発することを目的とし,下記の4項目について実験的ならびに数値解析的研究を行った。 (1)コンクリートの流動性に関する力学的挙動の把握 (2)高流動コンクリートの充填性評価試験方法の問題点 (3)現場支援型のコンクリート流動解析技術の開発 (4)コンシステンシー評価試験方法の開発 以下に,本研究で開発したコンシステンシー評価試験方法の特徴について知見を簡単に記す。 1)本研究で開発された新しいコンシステンシー評価試験装置は,性能照査型の施工設計の構築を目的として,バイブレータや型枠振動機によってコンクリートに与えられる加速度を想定し,任意の周波数と振幅をテーブル上のコンクリートに与え,コンクリートが変形・流動する速度を定量的に評価することができる。 2)スランプを0〜25cmまで変化させた9配合,29種類のコンクリートに対して,周波数と振幅を種々変化させた加振流動実験を91回実施し,加速度・施工速度関係を求めた結果,従来のスランプでは評価し難かった同一スランプにおけるコンシステンシーの違いを,加速度・施工速度関係上で定量的に評価することができる。また,従来のスランプと施工性の関係も定量的に評価することができる。 3)スランプフローを400〜695cmまで変化させた6配合,7種類の中・高流動コンクリートに対して,加振流動実験を48回実施し,加速度・施工速度関係を求めた結果,スランプフローが550cm前後以上では加速度が零のとき最大施工速度となり,普通コンクリートと異なる力学的性状を有する。
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