研究課題/領域番号 |
10555191
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
桃井 清至 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60003852)
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研究分担者 |
小松 俊哉 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10234874)
下村 匠 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (40242002)
丸山 久一 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30126479)
阿部 清一 (株)クボタ, 環境プラント事業部, 副部長(研究職)
亀屋 隆志 横浜国立大学, 工学部, 講師 (70262467)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1999年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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キーワード | 廃棄物 / 溶融 / スラグ / 溶出試験 / 高流動コンクリート / 溶融処理 / ハイパフォーマンスコンクリート |
研究概要 |
廃棄物溶融スラグの品質改善技術と新利用技術の開発について研究を実施した。品質改善技術に関しては、焼却灰の溶融特性は、網目形成酸化物であるSiO2と修飾酸化物であるCaOの比である塩基度(CaO/SiO_2)がこれまで溶融処理を行う上での1つの指標として用いられてきた。しかし、両態の酸化物の性質を有する焼却灰主成分のAl_2O_3(中間酸化物)も非常に影響を及ぼすことが判明したため、塩基度に加えてAl_2O_3の量的変動を指標として用い、それらが(1)焼却灰の溶融特性、(2)スラグの物理的強度、(3)スラグの環境安全性に及ぼす影響について検討し、スラグの総合評価を行った。新利用技術の開発に関しては、高流動コンクリートへのスラグ粉体の適用などの検討を行った。 (1)溶融特性に及ぼす焼却灰主成分の影響 塩基度0.32〜1.61の範囲では、Al_2O_3量10mol%付近で溶融点が極小値を示した。ただし、Al^<3+>はNa_2O等のアルカリ酸化物が共存することで配位数が変化するため、共存しているアルカリ酸化物の量にも注意が必要である。 (2)スラグの物理強度 スラグの強度の向上には、Si、Ca、Al等が複合結晶として析出し、更に結晶化が進行していることが重要であった。また、結晶好物種によって左右された。 (3)スラグの環境安全性 Pb溶出濃度は塩基度0.54〜3.2、Al_2O_3量6〜15mol%の範囲で1mg/L以上の高い値を示した。一方、還元雰囲気での溶融操作によって溶出濃度は低減した。 (4)総合評価 全ての項目が最良となる焼却灰の組成、溶融操作は存在しなかったが、使用目的に応じて、最適な焼却灰の調質、溶融操作法が体系化づけられた。 (5)高流動コンクリートへのスラグ粉体の適用 混和剤としてスラグ粉体を用いても、良好なフレッシュおよび硬化性状を示す高流動コンクリートの製造が可能なこと、増粘剤を用いることでフローロスが低減可能なことを明らかにした。また、そのメカニズムを水膜モデルで検討した。
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