研究課題/領域番号 |
10555217
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
無機材料・物性
|
研究機関 | 京都工芸繊維大学 (2000) 京都大学 (1998-1999) |
研究代表者 |
箕田 雅彦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30229786)
|
研究分担者 |
小久保 正 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30027049)
宮路 史明 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (80219782)
宮本 武明 京都大学, 化学研究所, 教授 (60027050)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
|
キーワード | 骨類似アパタイト / バイオミメティック法 / シラノール基 / カルボキシル基 / カルシウムイオン / エチレン-ビニルアルコール共重合体 / 天然多糖類 / 有機繊維材料 / 擬似体液 / エチレン―ビニルアルコール共重合体 / カルボン酸カルシウム塩 / カルボン酸含有多糖類 / アルギン酸繊維 / カルボキシメチル化セルロース / カルボキシメチル化キチン |
研究概要 |
本研究は、生体内反応に倣ったバイオミメティック法を利用して、骨修復材料として利用可能な生体活性アパタイト-有機高分子ハイブリッド材料を開発することを目的とする。 1.エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)の基板ならびに極細繊維試料は、シランカップリング剤との反応による-Si(OEt)_3基の導入、および酸触媒下Si(OEt)_4による表面シリケート層の形成により、ヒト体液の1.5倍イオン濃度からなる擬似体液(1.5SBF)中でアパタイトを形成した。さらにシリケート層にCa^<2+>イオンを含有させることで、ヒト体液と同イオン濃度のSBFでも効率的にアパタイト層を形成することを見出した。 2.化学修飾反応によりカルボキシル基を導入したカルボキシメチル(CM)セルロース、CMキチン、ならびにカルボキシル基を元から備えるジェランガム、アルギン酸などの多糖類より調製したゲル試料は、前処理としてCa^<2+>イオンを含有させることで、何れもSBFへの浸漬ののち数日〜1週間でアパタイト層を形成することを見出した。さらに、Ca^<2+>イオン存在下、SBF中でカルボキシル基がアパタイトの核形成を誘起するメカニズムを明らかにした。 3.ゲル試料のみならず、天然多糖類より作製した繊維材料(アルギン酸繊維、CM化キチン不織布など)もSBFへの浸漬によるバイオミメティック法を用いてアパタイトとのハイブリッド化が可能であることを見出した。 以上、シラノール基あるいはカルボキシル基を含む有機高分子に前処理でCa^<2+>イオンを導入するという手法により、バイオミメティック法を用いて骨類似アパタイトとのハイブリッド化が可能であることを初めて示した。SBF中でのハイブリッド化はin vivoでの研究展開に発展可能であり、また各種形態の有機繊維系ハイブリッド材料が調製可能であるなど新規な骨修復材料の開発における重要な知見を得た。
|