研究分担者 |
長谷川 収 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (80244416)
吉村 卓也 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (50220736)
浅古 豊 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (20094253)
角谷 順一 立山アルミ外装(株), 研究開発部, 課長(研究職)
沖 善成 三協アルミニウム工業(株), 生産技術部・取締役(研究職)
楊 明 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (90240142)
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配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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研究概要 |
木材を圧密化ひて高強度圧縮木材を製造する研究を行った.この高強度材の性能として,断熱性能と衝撃吸収能について着目し,工業的な応用を試みた.使用木材は,スギの間伐材でその用途開発は行政の重要課題である.この,スギの小経木を煮沸し柔らかくした後プレスで圧密化し,高温水蒸気下で形状固定する.圧密化技術の省エネルギー化,省力化を目差した基礎的な研究を行うとともに,利用面での性能評価研究を行った. 1)木材圧密化の省エネルギー化技術の開発 木材の煮沸(可塑化)処理は普通100℃で行うが本年度は25℃まで下げて可塑化の程度を調べたが十分軟化しており,また,圧密材の曲げ強度,形状安定性にも影響がないことが分かった.また,形状固定時の温度と時間についても下げることが可能となり,省エネルギー化がはかられた. 2)衝撃吸収能の工業的応用 自動車のバンパー,インパクトビーム等は軽量かつ耐衝撃性が要求される.粘弾性体である木材をアルミニウム押出し材と複合させて上記メンバーに使用する開発研究である.強度評価を目的として静的3点曲げ試験を行った.また,閉断面のアルミニウム押出し形材の中に圧縮木材を挿入して動的曲げ試験を行ってその強度と破壊までの吸収エネルギーを測定した.その結果,静的試験では,曲げ強度にはアルミニウムの補強効果はないが吸収エネルギーには大きな効果が見られた。動的衝撃試験では,破壊エネルギーが50%も向上した.これは,破壊形式の変化によるものであることを確認した.
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