配分額 *注記 |
10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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研究概要 |
本年度は最終年度で、過去3年間を含め、研究成果の取りまとめを行った。鉄鋼の連続鋳造プロセスの鋳型部分に外部より磁場を印加し、安定的に融鉄の固化を行うプロセスについて、融液対流の非定常三次元数値解析を行った。モデル式は、連続の式、x-,y-,z-方向の連続の式、エネルギー式から成り、さらにオームの法則、電化保存則、磁場を与えるビオ・サバールの式から成る。 対象とするけいは、上方から見てl×lの正方形断面で高さは2lとした。上方より0.5lの深さに0.1l×0.1lの四角形のノズルが液中にのび、その下端より左右に融鉄が噴出するものとした。直方体空間の四側面は等温冷却されるものとし、上下面は熱的絶縁とした。磁場が作用するコイルが上方より0.5lで直方体を囲む場合、x軸方向の端に2本あるいはy軸方向の端に2本ある場合を取り上げた。基礎方程式は差分近似し、HSMAC法で数値解析した。格子分割数は50^3で不等間隔スタッガードメッシュとした。計算条件はRe=10^4,Re_<in>=10^3,Gr=10^7,Pr=0.025とし、Ha=0,100,200,500の各場合を求めた。磁場を印加しない場合、ノズルからの噴流はほぼ真横の固化界面に衝突し、渦が上下、左右に形成された。1コイルの場合、Ha=100,200では、上下左右方向に大きな循環流が形成されたが、Ha=500ではこれが大きく減少した。x軸方向2コイルの場合、Ha=100,200ではHa=0の場合と大差ないが、Ha=500では、ノズル上部のみに流れが限定され、上面からみると、固化界面までは、噴流が達せず、安全性が向上することが確かめられた。y軸方向2コイルの場合、Ha=500では、ノズル上部の流れがかなり強く残り、上面からみると、固化界面まで、噴流が達していた。 これらより、1コイルが最適で次にx軸方向2コイルが好ましいことが予測された。 しかし、鉄鋼の連鋳過程は大変複雑で、これらの結果だけからは、高品質を保証できるところまでには至らず、今後のさらなる検討が必要とされる。
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