研究課題/領域番号 |
10555273
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
反応・分離工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
三浦 孝一 京都大学, 工学研究科, 教授 (40111942)
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研究分担者 |
中川 浩行 京都大学, 工学研究科, 助手 (40263115)
前 一廣 (前 一広) 京都大学, 工学研究科, 助教授 (70192325)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
1999年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1998年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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キーワード | 高密度活性炭素繊維 / 熱間成型 / バインダレス / 電気二重層キャパシタ / 熱間成型法 |
研究概要 |
活性炭素繊維(ACF)は、表面積が広い上に吸脱着速度化大きいため、高性能な活性炭と考えられている。しかしながら通常のACFの充填密度は粒状活性炭の1/5以下と非常に小さく、それが大きな欠点となっている。その欠点を克服するために、本研究では、熱間成型を利用して高密度に充填されたACFの製造を試みた。その結果、不融化繊維を熱間成型して高密度化し、その後炭化・賦活することによって、バインダーをまったく使用しないで0.8g/cm^3もの密度を持つ高密度な活性炭素繊維(HD-ACF)の製造に成功した。この方法は、高密度に充填した不融化繊維が炭化に伴って降下していく現象を利用するもので、密度の制御も簡単であるため、非常に効率の良い高密度化法といえる。このようにして製造したHD-ACFの細孔構造は、高密度化されていない通常のACFの細孔構造とほぼ同じであった。 本研究で提案した方法によって製造しHD-ACFを近年注目されている電気二重層キャパシタの電極として使用し、その適用性を検討したところ、HD-ACFを電極として使用したキャパシタの放電量は高密度化していない通常のACFよりも放電量が大きく、充填密度に比例して放電量が増加した。これは、繊維重量あたりの放電量を低下させることなく高密度化に成功したためで、電極の電気伝導度が高いために電極の大型化にも対応できるものと考えられ、HD-ACFがキャパシタの電極に非常に適していることがわかった。また放電速度についても、高密度化による低下はなく、放電速度を上げるためには、電解液の電気伝導度を上げることが重要であることも明らかにした。
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