研究課題/領域番号 |
10555322
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
相田 卓三 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00167769)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | デンドリマー / 自己組織化 / 水素結合 / 物理ゲル / ミセル / ミクロン構造体 / らせん構造 / ペプチド / 水素結合相互作用 / ファイバー / 階層的集合 / 自己集合 / 両親媒性デンドロン / 重合反応 / 可溶化 / 光開環・閉環反応 / ミクロンスフェア |
研究概要 |
デンドリマーは分子一つで数ナノメートルスケールの構造を提供し、その自己組織化による三次元的な超分子構造の構築には最近高い関心が寄せられている。本研究では、ポリベンジルエテールデンドロン組織を置換基として有するジペプチドBoc-Tyr(Ln)-Alaを合成し、それらの自己組織化挙動について検討した。 アセトン、アセトニトリル、あるいはクロロホルムとベンゼンの混合溶媒中、世代の大きいな3,4は極めて薄い濃度(1.0mM)でも物理ゲルを形成する。詳しい検討から、それらのゲルは水素結合により自己組織化した繊維状の構造を持っていることが分かった。即ち、まずコア同士が水素結合して直径約20nmの基本ファイバーを形成し、これがさらに断層的に組織化し、直径1〜2μmの巨大なファイバーを与えている。コアのアミノ酸のC末端がメチルエステルのものは同じ条件下ではゲルを形成しない。同じく、表面の4-メトキシカルボニルベンジル基を1,3-ジメトキシベンジル基に変えたものもゲルを形成しない。以上の事実から、コアユニット、デンドリマーユニットの両方の構造がゲルの形成に大きく影響しているといえる。一方、以上のゲル形成とは別に、これらのデンドロンをホットステージを用いて、加熱・冷却するとある条件下でラセンフィラメントからなるデンドライト状の集合構造が現れた。 一方、水中での自己組織化が目的であるデンドリマー分子として、表面に親水性のカルボン酸を、一方コアにスチレン誘導体が導入されたデンドリマーを分子設計し、pH6.3の緩衝液中で巨大なミセルを形成することが分かった。
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