配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2000年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1998年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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研究概要 |
スペースプレーン推進系の最有力候補の一つであるラム/スクラムジェットの技術確立のために,解決すべき重要課題の一つに高速気流中での確実な着火がある。その解決方法として,プラズマジェットを用いる点火器が開発され,燃焼器単体及び小型エンジンで試験されている。これらの試験では,点火器の損傷による作動不良や,作動したものの不着火に終わった例などが報告されている。本研究では,これら問題点の解明と高い耐久性と着火能力を有するプラズマ点火器の開発を目的として,低速及び超音速気流中の着火実験,プラズマ点火器によりラジカルを添加された予混合気の着火・保炎特性の理論解析,2次元超音速反応流の数値シミュレーションを行った。 耐久性を高めるためにトーチ作動ガスを酸素から窒素に,冷却方式をガス冷却から水冷に変更した。これによって,電極やノズル・スロート部の焼損が著しく改善され,トーチ全体の過熱による破損も見られなくなり,耐久性の向上が達成された。 一方,着火性能でも窒素トーチが酸素トーチに遜色ないことが実験及び理論解析で確かめられた。更に作動ガスとして窒素/水素混合気を用いると,作動に必要な電力は増加するが,添加された水素の燃焼により着火性能が向上することが分かった。 燃料噴流側の条件としては,プラズマトーチ上流から噴射する場合には,燃料噴流がプラズマジェットに衝突するように噴射の幅及び高さ方向位置を選定することが重要であることが実験及び数値シミュレーションから分かった。上流噴射の主流方向位置や噴射角度の影響は少ない。トーチ下流からの噴射では主流方向の位置も重要で,トーチから離れるほど着火は困難になった。 空気流条件の影響としては,マッハ数が増大するほど着火は困難になるが,気流静圧の影響は単調ではなかった。
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