研究課題/領域番号 |
10555345
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
海洋工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
都井 裕 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40133087)
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研究分担者 |
李 廷権 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40302624)
林 昌奎 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (70272515)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | 海洋構造物 / 骨組構造 / 動的非線形解析 / 順応型解析手法 / 構造設計 / 最終強度 / 塑性 / 座屈 / 動的非線型解析 |
研究概要 |
海洋開発の前線基地となる種々の海洋建造物は、波力あるいは風力などに対して構造強度上有利であることから、空間骨組構造物として計画されることが多い。地震、衝突なども含む苛酷な環境下に置かれるこのような大規模骨組構造物の安全性を確保するためには、構造健全性に富む空間骨組の設計を支援するための計算機による解析・設計システムの使用が不可避である。有限要素法による骨組解析コードが従来から利用されてきているが、非弾性解析における計算効率は必ずしも充分ではなく、初期設計時における日常的な利用あるいは最適設計のためのハードユースに耐えるものとはなっていない。研究代表者らは、骨組構造の非線形有限要素解析の計算効率を極限まで向上させることを意図し、順応型Shifted Integration法(以下ではASI法と略称)と称する全く新しい計算手法を考案し、簡単な骨組構造の塑性崩壊解析、弾塑性座屈解析および動的崩壊解析などを通じ、本手法の合理性および有用性を実証してきた。 本研究は、これらの基礎研究成果に基づき、実際の海洋骨組構造物の極限強度設計に適用可能な汎用的な解析・設計システムを構築することを目的とした。研究成果の詳細は後述するが、主要な成果は次の2点である。すなわち、(1)ASI法による骨組構造体の有限要素クラッシュ解析アルゴリズムの開発と有用性の実証、(2)要素寸法に依存しない骨組構造体の弾塑性損傷解析アルゴリズムの開発と有用性の実証である。前者においては、2つの線形チモシェンコはり要素間にベルヌーイ・オイラーの仮定に基づく3次はり要素を挿入したLCLモデルによる動的クラッシュ解析アルゴリズムを提案した。後者においては、塑性回転角表示による新たな損傷発展式を用いた弾塑性損傷解析アルゴリズムを提案した。両者ともに従来のASI法の応用発展形であり、多くの数値例により、最高度の計算効率と計算精度を有することが実証された。これらは海洋構造物を含む様々な大規模骨組構造解析および設計において強力な計算ツールとなることが期待される。
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