研究分担者 |
周 国云 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (50322293)
三谷 泰浩 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (20301343)
蒋 宇静 長崎大学, 工学部, 助教授 (50253498)
ZHOU Guoyun Graduate School, Faculty of Engineering, Kyushu University, Research Associate
張 銘 工業技術院地質調査所, 主任研究員
松本 亨 九州大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50274519)
鹿田 光一 九州東海大学, 工学部, 助教授 (50243902)
高橋 学 工業技術院地質調査所, 主任研究官
|
配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1998年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
|
研究概要 |
本研究では,岩盤不連続面の力学的・水理学的同時特性を調べるために,せん断-透水同時実験装置の現状と問題点を整理し,著者らが以前に開発し,実験を行ってきた放射流型のせん断-透水同時試験装置の問題点を改めて整理・解決し,地下深部の理想的な条件をできるだけ再現できるような新しいせん断-透水同時試験装置の開発を行い,不連続性岩盤の一方向流でのせん断-透水同時特性を実験的に明らかにした.開発を行った実験装置は,その開発過程において数多くの試行錯誤をくりかえしはしたものの,要求される性能(回転を拘束・一方向流の透水)を十分満足するものであった.また,実験結果より,今回の実験ケースにおいては,上箱の回転を拘束したことによるせん断応力特性に及ぼす影響は小さいことが示された.さらに透水特性に関しては,上箱の回転を拘束する場合には,不連続面に作用する垂直応力が大きくなると透水係数の変化は垂直変位の変化とは異なる傾向を示し,複雑な挙動を示すことが明らかになった.その一方で垂直応力が低い場合,すなわち凹凸の破壊が起こらない低応力レベルの場合は上箱の回転を拘束した影響は見られないことが明らかになった.以上のように,本研究において,高機能をめざす岩盤不連続のせん断-透水同時実験装置の開発はほぼ満足がいく成果をあげることができた.また,開発した装置を用いた実験手法もほぼ確立し,その実用化も可能となった.今後は本装置を用いて岩盤不連続面のせん断-透水同時特性に関する貴重なデータの取得・収集を行い,せん断-透水同時特性のメカニズムの解明,さらには,本要素技術を実際の現場へと適用するためのモデル化,シミュレーション技術について検討を進めていく予定である.
|