配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
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研究概要 |
日本産アワノメイガ属昆虫7種(Ostrinia furnacalis, O. orientalis, O. scapulalis, O. zealis, O. zaguliaevi, O. latipennis, O.palustralis)、およびアメリカ合衆国産のヨーロッパアワノメイガ(O. nubilalis)の簡易識別法について研究を進めた。(1)日本各地でOstrinia spp.を採集し、ミトコンドリアDNA・COII領域のシークエンスを行った。サンプル数を増やしてもアワノメイガ種群の遺伝子系統樹の樹形の信頼度はあがらなかった。(2)そこで手法を変え、RAPD・PCRを検討した。Operon社から購入したランダムな配列からなる10merプライマー80種類(OPA01〜20、OPB01〜20、OPK02〜20、OPL01〜20,OPN03〜09)をもちいてPCRを行った。供試DNAは各個体の胸および脚を試料として、QIAamp tissue kit(QIAgen)を用いて抽出した。80種類のプライマーのうち、明瞭なバンドパターンが得られたのは73種類であった。Ostrinia7種52個体すべてに対して種特異的なバンドが確認されたプライマーはOPB-11で、O. palustralisとO. latipennisの識別が可能であった。O. palustralisは570bp、O. latipennisは1250bpのバンドを持つパターンを示した。20個体以上に対して種特異的なバンドが確認されたプライマーは16種類あり、うO. furnacalisを識別できるものが一つ、O. palustralisが2、O. latipennisがOPB-11を含めて10、O. orientalisが1、O. zealisが1つであった。O. scapulalisとO. zaguliaeviの2種については、種特異的なバンドを示すプライマーは発見できなかったが、特異的なプライマーが発見される可能性は低くないと判断された。
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