研究課題/領域番号 |
10556035
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐野 嘉拓 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (10001463)
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研究分担者 |
岸本 崇生 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (60312394)
浦木 康光 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (90193961)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1998年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | クラフトパルプ製造法 / ソルベントパルプ化法 / PHAパルプ化法 / 分散型繊維原料 / 農産廃棄物 / 繊維植物 / 次世代パルプ製造法 / 除間伐材 / 省エネルギー、無公害、省資源型パルプ化 / ソルベントパルプ化 / PHAパルプ化 / 広葉樹チップ / 草本類 / 自己完結型有機溶媒 / ケナフ |
研究概要 |
現行のクラフトパルプ製造法は薬品回収炉や環境保全設備などの附属設備費が嵩み、採算稼働規模はパルプ千トン/日と報告されている。また、クラフト法ではパルプ以外の成分はパルプ化薬品の回収のために燃焼しなければならないために、バイオケミカルスなどの有用な用途には利用できない。 パルプ製造に要するエネルギーを削減し、廉価で環境に温和な多用なエネルギー源を利用することにより、パルプ以外の膨大な量の貴重なバイオマス成分は有用な用途に高度利用できる。また、薬品回収炉や環境保全設備などの設備を必要としない小規模でも稼働可能なパルプ製造法が確立できれば、除間伐材、農産廃棄物、繊維植物などの分散型繊維原料もパルプ原料として広範に使用し、森林資源の乱伐による環境破壊を回避することができる。 そのような観点から、自己完結型有機溶媒を用いた省資源、無公害パルプ製造法を検討した。木材などのバイオマスの炭水化物から糖化・発酵で調製可能なプロピレングリコール(PG)を主要な多価アルコール有機溶媒(PHA)に用いることにより、省エネルギー・無公害型で小規模な装置で稼働できるパルプ製造法が確立された。特に、PHAパルプ廃液からリグニンのみを水で沈殿回収し、調製した回収廃液(RPG)は優れたパルプ化溶媒としての特性を備えていることが明らかになった。その結果、RPGから蒸留でPGを精製するエネルギーが必要としないことから、RPGをパルプ化溶媒とする省エネルギーの進んだパルプ製造法とすることが可能であることが明らかになった。このプロセスで得られるリグニンは特異な熱溶融性を示し、また、フェノール性水酸基が多い可溶性リグニンであることから、リグニン炭素繊維、リグニン成形活性炭、エポキシ樹脂などの広範な用途に利用できることが明らかになった。研究は更に発展させ、PG以外の熱安定性の高い高沸点アルコール溶媒(HBS)をパルプ化溶媒に使用するHBSパルプ製造法の開発が検討されている。
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