研究課題/領域番号 |
10556067
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
杉本 千尋 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (90231373)
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研究分担者 |
上田 一郎 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (10113523)
大橋 和彦 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (90250498)
小沼 操 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (70109510)
松村 健 株式会社 北海道グリーンバイオ研究所, 研究員
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
1999年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1998年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | インターフェロン / 形質転換植物 / サイトカイン / 植物ウイルスベクター |
研究概要 |
本研究の目的は植物発現系で活性のある動物生理活性蛋白質を発現させ、その活用の道を開発することにある。そこで植物形質転換技術と植物ウイルスベクター系により外来遺伝子の植物での発現を試みた。 まず、アグロバクテリウムによる形質転換技術により人インターフェロン(INF)α2bおよびIFN8cDNAをジャガイモに導入し、遺伝子発現をノーザンブロットおよび抗INFモノクローナル抗体による酵素抗体法により確認した。INFα8cDNA導入個体については、10-500国際単位/gのIFN活性が検出され、生物学的活性を保持した分子の発現が確認された。 牛白血病をモデルとして病態にサイトカインが関与するのかを解析、ウィルス血症の制御にはTNFαが深く関与していることを明らかにした。獣医領域のワクチン開発の素材となる分子として、ダニ唾液腺抗原遺伝子、セリンプロテアーゼ遺伝子、牛小型ピロプラズマ原虫表面抗原遺伝子のクローニングを行った。今後これらの分子を発現する植物体を開発することにより、有効な動物疾病制御法が開発できるものと思われる。 クローバー葉脈黄化ウイルスゲノムに対するcDNAを、35S植物転写用プローモーターの下流に連結して、感染性を保持する大腸菌プラスミドをpClYVVとして植物ウイルス発現ベクターとし構築した。このベクターで外来遺伝子(Green Fluorescent Protein:GFP)遺伝子を組み込み、その発現を確認した。さらに、本ウイルスベクターにIFNα8cDNAを組み込み、感染性ウイルスを作製し、ソラマメに感染させ、導入遺伝子発現をELISAで検討したが、陰性であった。回収されたウイルスの遺伝子解析の結果、組み込んだINFcDNAが脱落しており、本遺伝子が植物ウイルスベクターに安定的に保持されないことが判明した。今後、導入遺伝子の安定性を高めたベクター開発が必要となろう。
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