研究課題/領域番号 |
10557016
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
清木 元治 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10154634)
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研究分担者 |
岡田 明子 東京大学, 医科学研究所, 助手 (00233320)
中島 元夫 ノバルテイスファーマ研究所, 部長(研究職)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
1999年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1998年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | MMP / MT-MMP / インヒビター / 浸潤・転移 / マトリックスメタロプロテアーゼ / 膜型酵素 / がんの浸潤・転移 / MT1-MMP / 細胞外基質分解酵素 |
研究概要 |
マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)は、細胞外マトリックスを基質とする一群の酵素であり、その過剰発現は癌の浸潤やリウマチなどの病態で報告されている。MMPのサプタイプとして膜貫通型のMMP(MT-MMP)が5種類クローニングされ、初めにクローニングされたMT1-MMPは、ゼラチナーゼAを活性化することによって癌の浸潤・転移を促進することが明らかになり、注目されている。本研究により以下の成果を得た。 1)癌細胞の運動過程をインビトロで解析して、MT1-MMPが細胞運動に際して細胞内骨格のアクチンを連動して動いていることが明らかとなった。浸潤先進部位でも同様のことが起こると考えられ、その部位での阻害剤の効果を判定する実験系が出来ることが確認された。 2)MMPの組織レベルでの活性検出を目的として、ゼラチンフィルム上に組織を重ねて反応させ、ゼラチン分解像を得る方法と分解によって蛍光を発する基質をゼラチンに混入し、活性を蛍光の発光で捉える方法を検討し、条件を確立した。マウス胎児の脳では様々なMT-MMPが発現しているが、その発現細胞に一致したMMP活性を蛍光発色法を用いることにより、ゼラチンフィルムより高分解能で捉えることが出来た。この活性はMMP阻害剤によって阻害されることから、特異的な活性を検出していると考えられた。組織レベルでのMMP阻害剤のモニターシステムとして用いることが出来る可能性が示された。 3)これまでに発現に成功しているMT1,MT3に加えてMT4,MT5-MMPの酵素ドメインを大腸菌で発現させ、酵素活性を確認した。
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