研究課題/領域番号 |
10557018
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山村 博平 神戸大学, 医学部, 教授 (90030882)
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研究分担者 |
高野 智子 神戸大学, 医学部, 助手 (30226807)
柳 茂 神戸大学, 医学部, 助教授 (60252003)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2000年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1998年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | チロシンキナーゼ / SyK / アポトーシス細胞 / Bリンパ球 / バクテリア / 酸化ストレス / Phospholipase D / Syk / 消去酵素 / アポトーシス / 放線菌 |
研究概要 |
我々の研究室では細胞内情報伝達機構におけるチロシンキナーゼSykの役割について解析してきた。とくに最近、酸化的および種々のストレスによるBリンパ球のアポトーシス制御機構においてチロシンキナーゼが重要な役割をしていることを証明してきた。その研究過程において偶然、放線菌などのバクテリアの分泌物がある種のアポトーシスを抑制する現象を見いだした。この因子の同定を試みた結果、興味深いことに脂質分解酵素の一つであるPhosphlipase Dであることが判明した。さらにバクテリアPhosphlipase Dを直接細胞に作用させることにより、Bリンパ球の抗原刺激によるアポトーシスを抑制する効果をもつことが予備的実験によって示されたので、アポトーシス抑制機構における内在性のPhospholipase Dの役割をまず、活性化経路の同定に焦点を当て検討した。その結果、Bリンパ球の抗原刺激により、Syk,Btk,PLC-gamma2の活性化を経て、Phospholipase Dが活性化することが明らかとなった。さらに、発ガン促進因子であるホルボールエステル刺激によるPhospholipase Dの活性化機構においても同様にSyk,Btk,PLC-gamma2の活性化が必要であることが明らかとなった。我々はPhospholipase Dによるアポトーシスを抑制機構を分子レベルで解析しつつ、同時にチロシンキナーゼSykを中心としたシグナル伝達機構の解析を精力的に行った。これまでの知見を総括し、臨床応用への可能性を模索したい。
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