研究課題/領域番号 |
10557049
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
内科学一般
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森本 幾夫 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30119028)
|
研究分担者 |
河崎 寛 東京大学, 医科学研究所, 助手 (80280957)
細野 治 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50190210)
田中 廣壽 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00171794)
田中 利明 東レ株式会社, 基礎研究所, 主任研究員
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
1999年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
|
キーワード | CD26 / CD4メモリーT細胞 / DPPIV / ADA / T細胞共刺激 / マンノース6リン酸 / インスリン成長因子II受容体 / RANTES / MIP-1β / SDF-1α / リンパ球遊走 / HIV感染 |
研究概要 |
CD26分子は110kDaの膜糖蛋白で、CD4メモリーT細胞に選択的に発現され、N末端から2番目のプロリンのC末端側ペプチド結合を切る酵素であるdipeptidyl peptidase IV(DPPIV)活性を有している。またT細胞受容体からのシグナル伝達を補助する共刺激分子の一つで、T細胞活性化にも重要である。Adenosine deaminase(ADA)はCD26分子の結合蛋白であることを我々は既に報告している。T細胞共刺激には、CD26分子のインターナリゼーションやそれに引き続く蛋白のリン酸化が重要とされているが、CD26由来T細胞共刺激の機序を明らかにするため、CD26のADA以外のリガンドを探求することにした。CD26分子の結合蛋白として、我々はマンノース6リン酸/インスリン成長因子II受容体(M6P/IGFIIR)を同定し、CD26の糖鎖におけるマンノース6リン酸部位がCD26分子とM6P/IGFIIRとの結合に重要であることを明らかにした。さらにヒト末梢血T細胞において、T細胞活性化によりCD26分子はマンノース6リン酸化され、T細胞上のCD26分子は抗CD26抗体によるクロスリンクにより、CD26のキャップイングおよびインターナリゼーションを生じた。このCD26のインターナリゼーション及びCD26由来T細胞共刺激によるT細胞増殖はin vitroでのM6Pの添加により阻害されたが、G6Pやマンノース1リン酸添加では阻害されなかった。このようにCD26とM6P/IGFIIRの相互作用はCD26由来T細胞共刺激に重要な役割を果たしていることが明らかになった。
|