研究課題/領域番号 |
10557068
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
北風 政史 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20294069)
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研究分担者 |
佐藤 秀幸 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70167435)
多田 道彦 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (90093434)
堀 正二 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20124779)
西田 昌司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40283783)
増山 理 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70273670)
宮崎 純一 大阪大学, 医学部, 教授 (10200156)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | アデノシン / ecto-5'-nuclotidase / 急性心筋梗塞 / DNAmicroarray / アデノシン受容体遮断薬 / 心不全 / ecto-5' nucleotidase / 慢性心不全 / アデノシン産生増強薬 / 左室駆出率 / 運動耐容能 / ccto-5´-nuclcotidase / 遺伝子発現ラット |
研究概要 |
我々は心血管疾患におけるアデノシンの役割に関する研究を継続して行っている。今回、虚血性疾患および心不全における病態においてアデノシンがどのような役割を演じているかを、基礎的検討及び臨床的検討の両面から検討を試みた。 虚血性心疾患における基礎的研究として、従来はひとつひとつの物質の遺伝子発現レベルを個別に評価していたわけであるが、今回我々は一度に8000個の物質を一度に評価できる最新のDNAmicroarray法を用いて虚血によりどのような遺伝子群が変化するかを検討した。数十個の遺伝子発現レベルに変化が明らかとなった。さらにアデノシン受容体遮断薬を用いた実験により、虚血により変化した遺伝子発現のうち約半数の遺伝子がアデノシンにより調節されていることが明らかになった。虚血性心疾患に対する臨床的検討としては、急性心筋梗塞におけるアデノシン投与による梗塞サイズ縮小効果を臨床病院と共同研究にて検討している。急性心筋梗塞におけるアデノシンの冠動脈注入において梗塞サイズ縮小効果が明らかとなった。現在アデノシンの静脈内投与におい同様の効果が得られるか検討中である。 次に心不全における基礎的研究は、ハムスター心不全モデルににおいてアデノシン産生酵素(ecto-5'-nuclotidase)誘導が如何に変化するかを検討した。心不全モデルにおいてアデノシン産生酵素が有意に低下することが明らかとなり、心不全においてアデノシン産生の低下が関与していることが明らかとなった。これらが臨床おいていかなるかを評価するために心不全症例の血中アデノシンレベルを見ると、代償期の心不全症例においてはアデノシンレベルが上昇しているが、非代償期の心不全においてはアデノシンレベルは逆に低下することが明らかとなった。 このようにアデノシンにおける心疾患の関与は極めて大きく、現在ecto-5'-nuclotidase過剰発現ラットを作成し、圧負荷などのモデルにより解析を検討中である。
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