研究課題/領域番号 |
10557128
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
阪中 雅広 愛媛大学, 医学部, 教授 (60170601)
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研究分担者 |
田中 潤也 愛媛大学, 医学部, 教授 (70217040)
佐藤 康二 浜松医科大学, 教授 (80235340)
前田 信治 愛媛大学, 医学部, 教授 (50036464)
温 同春 愛媛大学, 医学部, 助手 (70284411)
出崎 順三 愛媛大学, 医学部, 講師 (00036451)
榊 三郎 愛媛大学, 医学部, 教授 (30116933)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
2000年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1998年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | クリンプロスト / TEI-7165 / 神経細胞 / 乳酸脱水素酵素 / PC12細胞 / アポトーシス / アラマーブルー / 一酸化窒素 / Bax / RT-PCR / ウエスタンブロット / 一過性前脳虚血 / 海馬 / 脳卒中易発症高血圧自然発症ラット / 中大脳動脈皮質枝永久閉塞 / 場所学習障害 / 脳梗塞 |
研究概要 |
新規プロスタグランディンI_2誘導体クリンプロスト(別名TEI-9090)は、脳循環改善作用を介して虚血脳を保護することが報告されているが、最近になって末梢投与されたクリンプロストのうち約0.1%が脳内移行したのち、エステラーゼで加水分解されfree acid formのTEI-7165に変わることがわかってきた。我々は、一昨年度と昨年度の本研究で、このTEI-7165が、中大脳動脈皮質枝を永久閉塞された脳卒中易発症高血圧自然発症ラット(脳梗塞ラット)の場所学習能力障害を改善し、大脳皮質梗塞巣を有意に縮小せしめることを見出した。また昨年度は、TEI-7165が、100nM程度の濃度で神経細胞の低酸素傷害を軽減し、PC12細胞のアポトーシスを抑止することを見出した。今年度は、TEI-7165の虚血脳保護作用の分子機構を調べるとともに、TEI-7165を脳虚血後2日以上経過した後に脳室内注入しても、スナネズミの学習行動障害を軽減し遅発性神経細胞死を抑止するかどうかを検討した。 一次培養神経細胞にニトロプルシッドナトリウム(SNP)を負荷すると、NOの産生を介して神経細胞が傷害され、アポトーシスに陥ることが知られている。本研究では、各濃度のTEI-7165を培養神経細胞に添加することにより、NOの神経毒性を軽減できるかどうかをまず検討した。その結果、10^<-3>〜10^<-1>fg/mlの濃度のTEI-7165がNOによる神経細胞のアポトーシス誘導を阻止することが判明した。さらに、ウエスタンブロットならびにRT-PCRにより同濃度のTEI-7165がBaxの発現を抑制することがわかった。さらにTEI-7165を、スナネズミに3分間の前脳虚血を負荷後2日以上経過してから脳室内に注入しても、同動物の学習行動障害や海馬CA1領域の傷害が抑止されることも見出された。以上のことより、TEI-7165は細胞死促進遺伝子産物Baxの発現抑制を介して、in vitro及びin vivoの系で神経細胞を保護することが判明した。
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