研究課題/領域番号 |
10557143
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
窪田 吉信 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (10106312)
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研究分担者 |
矢尾 正祐 横浜市立大学, 医学部, 講師 (00260787)
穂坂 正彦 (穗坂 正彦) 横浜市立大学, 医学部, 教授 (30106330)
藤嶋 昭 東京大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30078307)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 微粒子打ち込み法 / 光触媒 / TiO_2 / 尿路性器癌 / 癌治療 / 酸化チタン / 遺伝子治療 |
研究概要 |
本研究は微粒子打ち込み法を用い微粒子に制癌剤や遺伝子DNAを付着させ打ち込むことでヒトの新しいタイプの局所的光化学療法や遺伝子治療を開発しそのための基礎的検討と実用化への検討を行うことを目的とした。研究の結果より1)生体に反応が少なく効率よく細胞内に導入でき、しかもユニークな効果が期待できる金属微粒子として、金に酸化チタンを付着させた微粒子を作製できた。また、効率の良い粒子径や酸化チタンのコーティング量とその効果の相関を得ることができた。2)腎細胞癌、前立腺癌など泌尿器科系の癌にがん抑制髄伝子、または、がん癌抑制遺伝子を含むゲノムDNAを物理化学的に導入すると、これらの腫瘍の増殖の抑制効果が得られた。3)打ち込み効率、毒性、殺細胞効果、抗腫瘍効果などを検討し、酸化チタン付属金微粒子が細胞内に導入し、光照射をすると殺細胞効果と抗腫瘍効果が得られることが明らかとなった。 これらの結果は、図7に示すような光触媒治療や遺伝子治療を可能とすることを示唆している。光触媒を細胞内で活性化させて化学反応を起こさせ、治療を行おうとする考えは極めて独創性の高いものであり、また、この方法は癌のみならず、局所の難治性の感染症や良性の増殖性疾患へも応用できる可能性を秘めた方法である。また、遺伝子治療に応用し場合、光触媒により発現抑制できる可能性を示唆するものである。つまり、TiO_2はその性質として様々の物質やDNAを吸着することがすでに分かっており、この性質を用いると細胞内での遣伝子の特異的な破壊を行うこともできる可能性がある。今後の新しい展開が期待される。
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