研究課題/領域番号 |
10557175
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
奥田 禮一 東北大学, 歯学部, 教授 (80005024)
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研究分担者 |
茂木 克俊 東北大学, 歯学部, 教授 (60013984)
渡辺 誠 東北大学, 歯学部, 教授 (80091768)
加賀山 学 東北大学, 歯学部, 教授 (60004610)
岩松 洋子 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (50261524)
清水 義信 東北大学, 歯学部, 助教授 (20005078)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
1999年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | チタン / 歯根膜細胞 / 立体培養 / 人工歯根 / 歯根膜組織構築 / マラッセの上皮細胞 / 上皮間葉相互作用 / 新生セメント質 |
研究概要 |
1.マイクロキャリアーを用いた歯根膜細胞の立体培養が可能となり、至適培養条件が明らかとなった。 2.in vivoにおける歯根膜上皮細胞にはアルカリホスファターゼ活性は認められないが、in vitroにおいてその活性が認められ、歯根膜上皮細胞が培養環境において形質転換を起こしたことが示唆された。 3.歯根膜由来線維芽細胞に破骨細胞形成抑制因子と破骨細胞分化因子のmRNA発現が見られ、破骨細胞形成の制御に関わっていることが示唆された。 4.ヒト歯根膜の加齢による退行性変化にcollagen α1(I)遣伝子のmRNA発現減少、DNAのプロモーター部位のメチル化が関与していた。 5.歯根膜線維芽細胞は菌体成分応答に係わるCD14/TLR系の諸分子の遺伝子を全て発現していた。 6.ラット臼歯歯根膜発生過程においてマラッセの上皮遺残(歯根膜上皮細胞)が無細胞セメント質形成に関与していることが示唆された。一方、有細胞セメント質形成部においては、歯根膜上皮細胞は中間セメント質に取り込まれ、TUNEL法で陽性反応を示すアポトーシスを起こしていることがわかった。 7.ラット臼歯に歯槽骨から象牙質に至る欠損を作製し経時的に観察を行ったところ、歯根膜は既存歯根膜組織からのみ再生した。また、無細胞セメント質再生に骨と類似のカップリング現象が見られた。 8.ラット歯根窩洞にチタン片を埋入したところ、残存歯根膜に接した部位において、チタン片表面にセメント質の形成を伴った歯根膜様軟組織の形成が観察された。骨組織と面した部位ではosseointegrationが観察された。 9.イヌ歯根窩洞に培養歯根膜由来線維芽細胞を播種したところ、残存歯根膜から離れた部位で孤立した有細胞セメント質の形成が見られた。また、BrdU標識により窩洞内に播種細胞の残留が証明された。 10.イヌ歯根窩洞に培養歯根膜線維芽細胞とチタン片を播種・埋入した結果、埋入されたチタン片と窩底面の間に新生セメント質様構造物の形成を伴う歯根膜様軟組織および新生骨様組織が形成されていた。 11.ウサギにおいて、咬断運動をする切歯と臼磨運動をする臼歯とで歯根膜機械受容ニューロンが異なった応答特性を持ち、大脳皮質での局在性も異なることが明らかとなった。
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