研究課題/領域番号 |
10557233
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小林 資正 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (40116033)
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研究分担者 |
青木 俊二 大阪大学, 薬学研究科, 助手 (60252699)
村上 啓寿 大阪大学, 薬学研究科, 助教授 (00210013)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
1999年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1998年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | 底生海洋生物 / 海綿 / 軟サンゴ / 細胞毒性物質 / がん多剤耐性克服物質 / callystatin A / arenastatin A / agosterol A / 細胞毒性 / araguspongine / P-glycoprotein / MRP |
研究概要 |
底生海洋生物由来の生物活性物質をシードとし、新規抗腫瘍リードの創製研究を行い、この2年間の研究で以下の成果を得ている。 1)長崎産海綿より単離した著しく強い細胞毒性活性を有するポリケタイドcallystatin Aについて、その初めての全合成に成功するとともに、我々の提出した絶対立体構造が正しいことを確認した。また、合成した各種アナログを用いてその詳細な構造活性相関を検討し、各部分構造の活性への寄与を明らかにするとともに、不飽和ラクトン部分が活性発現のためのファーマコフォーであることを見出した。また、その標的分子となる蛋白も明らかにすることができた。 2)沖縄産海綿より単離した強力な細胞毒性を示すデプシペプチドarenastatin Aについて、エステル結合をアミド結合で置換した合成アナログを用いて代謝部位の解明を行った。この知見を基にして、血中で安定でかつ強い活性を示すアナログの創製を検討し、20-デオキソアナログをこの条件を満たすアナログとして創製することができた。さらに、arenastatin Aと数種の合成アナログのコンフォーメーションを制限項付き分子動力学計算で比較解析し、活性発現に寄与していると推察されるコンフォーメーションを見出した。 3)三重県産海綿より見出したがん多剤耐性克服物質agosterol Aについて、種々の関連ステロイド類を単離構造決定するとともに、化学変換した誘導体を用いて構造活性相関を詳細に検討した。また、沖縄県にいて採集した軟サンゴからもがん多剤耐性克服作用を有するジテルペンを単離構造決定し、その構造活性相関を検討した。
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