研究課題/領域番号 |
10558110
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
船津 高志 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (00190124)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 1分子イメージング / 蛍光顕微鏡 / mRNA / シャペロニン |
研究概要 |
生体機能の分子メカニズムを解明するためには、個々の生体分子を蛍光色素で可視化し、その機能を1分子レベルで調べる方法が有効である。生きている細胞の中で個々の生体分子をイメージングするために共焦点顕微鏡(CSU10)を改造し、細胞の自家蛍光に影響されることなく蛍光色素1分子をビデオレートで観察することに成功した。細胞内の生体分子を共焦点蛍光顕微鏡で観察する際の問題点は、生体分子のブラウン運動ために光学的断層面を通過する短時間しか運動の軌跡を追跡できないことである。これを克服するために対物レンズを振動させ、2次元に投影した分子の軌跡を数秒にわたって追跡できるようにした。以上の改造を行った顕微鏡を用いて以下の研究を行った。 1.核内のmRNAの運動解析 改造した共焦点蛍光顕微鏡を用いて、核内のmRNA1分子の動きを観察することができた。mRNAを蛍光色素で直接、あるいは蛍光オリゴdTと結合せることにより蛍光標識した。このmRNAの動きを解析したところ、平均の拡散定数は0.2[μm^2/s]でブラウン運動していた。この値は、水溶液中で測定した値の約1/24であった。mRNAの核膜孔への輸送が能動的な輸送でなく拡散によることを支持する結果となった。 2.シャペロニンによる変性タンパク質の折りたたみ機構の研究 蛍光標識したGroEL、GroESとGFP(緑色蛍光タンパク質)を用いて、それぞれの分子を1分子レベルで可視化し、分子間相互作用の様子をリアルタイムでイメージングすることに成功した。その結果、従来はATP加水分解反応が唯一の律速過程と考えられていたシャペロニンの反応サイクルに未知の中間状態が存在し、時定数3秒と5秒の2段階反応であるこが明らかになった。また、新たに見つかった中間状態は、GroELがGroESと変性タンパク質を同時に結合した状態であることを示唆する結果を得た。
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