配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
|
研究概要 |
1.筋肉をモデルにしたノイズ共鳴機器の設計 筋肉をモデルにしてた確率共鳴機器の原理を解明した. アクチンミオシン頭部の間に分子間力を想定し,またミオシンロッドを弾力性のあるバネとして理想化した.ATPの加水分解により放出された熱エネルギーは,水の分子の熱運動に変換される.この水分子がミオシン頭部に衝突することによりミオシン頭部が不規則に揺り動かされるが,次第にアクチンミオシン系の持つ物理的特性により,ノイズ中から特定の周波数のみが増強される.つまり固有の振動を開始したミオシン頭部は,レールとなるアクチンを斜めにけることによって並進運動を行うようになる. 2.ランダムモデルの試作 熱ラッチェットを試作した.ランダムなノイズを与えることでラッチェットは並進運動を行った. 3.神経細胞の確率共鳴 神経細胞に電気的ノイズを乗せることで,ナトリウムやカリウムのイオンチャンネルが開き,細胞膜のコンダクタンスが変化することが示された.これにより,閾値以下の刺激で神経細胞を興奮させることが可能となる. 4.材料の開発 分子レベルから材料を開発し,評価する必要が生じた.このために,小角X回折実験と分子構造計算をおこなった.これにより,互いに絡み合った高分子鎖が振動や荷重により結び目がほどけて行く可能性が示唆された.さらに,セグメントポリウレタンを用いた実験・数値計算では,分子的な疲労はジメチルシロキサンのシリコンイオンが原子電荷が大きく影響を与えていることが疑われた.
|