研究課題/領域番号 |
10558132
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
近藤 隆 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (40143937)
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研究分担者 |
梅村 晋一郎 (株)日立製作所, 中央研究所, 主任研究員
足立 伊左雄 富山医科薬科大学, 附属病院, 教授 (30151070)
田邊 清司 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (30293301)
SHIN-ICHIRO Umemura Hitachi Ltd.Central Res.Labo., Senior Invest.
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 超音波 / 周波数依存性 / キャビテーション / 経皮吸収 / 血栓溶解 / 超音波造影剤 / 遺伝子導入 / フリーラジカル / アポトーシス / 経度吸収 |
研究概要 |
超音波の薬剤効果増強に関して、周波数を可変できる超音波照射装置作成、生物作用の周波数依存性、経皮吸収の促進作用、造影剤による超音波増強効果、血栓溶解促進作用および遺伝子導入などについて検討した. 1.薬剤効果増強は超音波の周波数に依存すると思われる.このため任意の周波数発生が可能な多周波超音波発生装置を作製した. 2.超音波誘発ラット胸腺細胞致死効果について周波数を変えて検討したところ、相対的に化学作用の寄与が高いのは0.5MHzであり、0.5MHz照射条件ではシステアミンによる細胞死の抑制効果を認めた. 3.人工的微小気泡である超音波造影剤が、超音波の化学的効果や機械的効果を増強することが考えられている.本研究では超音波造影剤類似物質であるPVC-AN(poly-vinylidene chloride-acrylonitryl copolymer)を用いたところ、PVC-ANは酸素溶存水溶液において超音波による過酸化水素生成(・HO_2再結合による)を増強した.照射時の溶存気体の種類に依存するが、PVC-ANは超音波誘発化学効果および細胞致死効果を増強することが判明した.超音波造影剤を併用し、薬剤効果を増強できる可能性を示した. 4.超音波による薬剤の経皮吸収促進作用に係わる因子である角質層への影響と皮膚電気抵抗についてラットを用いて検討した.超音波照射によりAChアセチルコリンの角質層通過時間が短縮すると思われる結果を得た. 5.超音波による遺伝子導入およびアポトーシス導入についても検討し、造影剤による増強効果を認め、治療への応用可能性を示した.
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