研究課題/領域番号 |
10559001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
井上 久遠 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (30021934)
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研究分担者 |
浅川 潔 技術研究組合, フェムト秒テクノロジー研究機構, 主任研究員
川俣 純 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (40214689)
迫田 和彰 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (90250513)
片山 良史 筑波大学, 先端学際領域研究センター, 教授 (60302387)
淺川 潔 フェムト秒テクノロジー研究機構, 主任研究員
和田 三男 信州大学, 理学部, 教授 (20115653)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1998年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | フォトニック結晶 / フォトニックバンドギャップ / 輻射場の制御 / フォトニックバンド構造 / 半導体微細加工 / 光と物質の相互作用 / 光の伝播特性制御 / 光導波路 / 光の伝播特性 |
研究概要 |
1.半導体微細加工技術を駆使して、Al_xGa_<1-x>Asを材料に用いた3種類の、いづれもエアロッド格子フォトニック結晶スラブ(準3次元結晶)を開発した。透過率スペクトル、フェムト秒パルスによる反射率の測定と、計算によるフォトニックバンド構造との比較から、それぞれの光学特性を解明した。それを基にして、輻射場、光の伝播特性制御のための優劣を明らかにした。 (1)光導波路型スラブ;コア層、下のクラッド層(上の層は空気)共通に穴を開けた試料である。この種の試料は実質的に導波固有モードが存在しないために、空気の占有率f、穴の列数Nが大きくなると光の放射損失が大きくなる事実を定量的に明らかにした。その結果、デバイスへの応用には、f≦0.3、N≦10が条件であるとの結論を得た。 (2)エアブリッジ・スラブ;上下のクラッド層を除去した試料で、光の面内閉じ込めが最も強いために、穴を開けたフォトニック結晶でも導波固有モードが存在することを実験的に初めて明らかにした。同時に、2次元完全ギャップが生ずるため、輻射場の制御には最適の試料であるとの結論を得た。 (3)酸化クラッド・スラブ;屈折率を小さくするために下のクラッド層(上の層は空気)を酸化した結晶で、上記のエアブリッジ・スラブに準ずる優れた特性を示すことがわかった。 2.光とフォトニック結晶の独得な相互作用を利用して物理現象の新しい側面を明らかにした。上記の試料、並びに鉛ガラス・キャピラリ型2次元エアロッド・結晶を用いて実施した。 (1)バンド端での低群速度に基づく、新しいタイプの2次元フォトニック結晶レーザー現象を実験で見い出した。 (2)光第2高調波発生現象で位相整合条件が容易に満たされる事実、並びに低群速度の周波数で信号の増強効果があることを明らかにした。 (3)スラブ結晶における群速度が空気中の30分の1程度に小さくなる事実を初めて明らかにした。
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