研究課題/領域番号 |
10610004
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
土屋 俊 千葉大学, 文学部, 教授 (50155404)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 情報 / 情報倫理 / 情報の流れ / プライバシー / 対話 / 言語行為 / 人工知能 / 認知科学 / 意味 / 言語 / 心 / 意識 / 状況 / 行為 / 知識 / 音声言語 / 会話 / 話し言葉 / 対討 |
研究概要 |
「情報」の概念とその応用は、現在のインターネット普及の状況においては、知識の概念をたんなる心的状態の一種類であること解放して、より広範な範囲のエンティティを含んで規定すべきものと変化させたことを明らかにした。従来の知識論においては、「知っている」という心的状態がどのように定義されるかを解明しようとしてきた。しかし、たしかに、その段階においても、すでにゲティア問題のように、知識状態が外部の事実と因果的に関係しているが示唆されていたが、現在では、「知っている」ということは、自分自身の心を越えてウェブの中にある情報を利用可能であるということを意味するようになっている。この事態は、実際にはすでに、書籍やその集積としての図書館において実現していたことにほかならない。しかし、これらの仕組みは、むしろ社会制度の形をとることが多く、個人が「知る」ということを特徴づけるようには思われなかったが、インターネットにおいては、個人個人が端末とむきあう状態で世界中のサーバと直接通信できるために、「出かける」のではなく「手にとるように」いろいろなことを私が「知っている」ということになっているのである。このような事態を実現した技術の性格を「倫理的」なものとして規定し、それらの知識の媒体としての文書の構造を表現する手段としてマークアップ言語としてのXMLが適当であることを明らかにした。そのうえで、知識論的な観点から、従来の図書館の性格を明らかにして、それが現在インターネットの普及によっていわゆる電子図書館化している状況を理解することができることを示した。
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