研究課題/領域番号 |
10610021
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
印度哲学(含仏教学)
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研究機関 | 身延山大学 |
研究代表者 |
寺尾 英智 身延山大学, 仏教学部, 助教授 (50197787)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 日蓮 / 日蓮遺文 / 日蓮真蹟 / 古文書学 / 書状の料紙 / 日蓮自筆資料 / 日蓮貴文 / 文書の形態 / 文書の伝来 |
研究概要 |
本研究では、各地に伝わる日蓮自筆資料について、使用された料紙の紙質や種類、寸法、装幀の現状など、形状に関するデータを収集した。データ収集に当たっては、一部の調査が困難なものを除き、主要な日蓮自筆資料について行った。あわせて、現在に伝わる日蓮自筆資料の形状から、日蓮が執筆した当初の形状を復元するために必要となる、日蓮自筆資料の伝来に関する資料を収集した。 従来の日蓮自筆資料に関する仏教文献学・日蓮遺文の文献学的研究(祖書学)においては、多岐にわたる日蓮自筆資料の料紙の紙質や種類、寸法、装丁などを含めた形状の変遷、料紙の使用法と執筆内容の関係についての総合的な関係など、自筆の形態に関する問題については、ほとんど検討が行われてはこなかった。研究の基礎となる日蓮自筆資料の寸法や装丁についても、装丁された全体の寸法が明らかにされているだけで、料紙1紙1紙の細部に及ぶ詳細な調査結果は、まとめられていない。従って、本研究は自筆資料の料紙1紙1紙にわたる詳細な記録を作成して基礎データとしたことに大きな特色がある。基礎データは、特に著作・書状を中心とし、本文全体が伝えられているものばかりではなく、断片・断簡の類にも配慮して収集に努めた。 日蓮自筆資料の点数は親鸞・法然等に比較して圧倒的に多く、同時代の重要な仏教者の自筆資料を研究する上で、基礎的な視点を提供することが可能となった。古文書学における仏教者の自筆資料研究は、近時、金沢文庫に伝わる古文書など書状を主な対象として進められている。本研究では、古文書学にも新資料を提供することができた。
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