研究課題/領域番号 |
10610025
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
宗教学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
芦名 定道 京都大学, 文学研究科, 助教授 (20201890)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ニュートン / ニュートン主義 / 広教主義 / 自然神学 / 自然哲学 / 終末論 / 合理性 / ブルトマン / パネンベルク / ボイル・レクチャー / コミュニケーション合理性 |
研究概要 |
本研究の成果は以下に示す通りである。 1.本研究では新しいニュートン研究の中心テーマである彼の宗教思想の全体像の解明を試み、そこに神の支配、秩序、単純性などの基本理念が見いだされることを確認した。これによって、ニュートンの思想宇宙の全貌が明らかになった。 2.ニュートン著『ダニエルの預言とヨハネ黙示録についての所見』によって、ニュートンの歴史神学と聖書解釈を分析し、その前提となる神理解を明らかにした。これによって、この神理解がニュートンの自然科学、自然哲学、自然神学とを統合し、とくにその際に自然神学が中心的役割を果たしている点を確認した。 3.ニュートンの終末論を理解するために、それを西欧思想史における終末論の展開過程に位置づけた。これによって、ニュートンの宗教思想が、広教主義の思想的立場を代弁するものであり、ニュートン主義が社会イデオロギーとして機能し得た経緯が明らかになった。 4.神の存在論証の本来の意味を再検討することによって、自然神学がキリスト教信仰の合理性、とくにコミュニケーション合理性の問題として再評価すべき点が明らかになった。 5.現代キリスト教思想における「宗教と科学」の問題状況をギルキー、トランス、パネンベルクらのニュートン理解を手掛りに整理し、現代の思想的状況において神学と自然科学の新しい関係構築のポイントが自然哲学にあることを明らかにした。
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