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スーフィズムの存在論に関する哲学史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10610039
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 思想史
研究機関英知大学

研究代表者

松本 耿郎  英知大学, 文学部, 教授 (00159154)

研究期間 (年度) 1998 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード存在一性論 / 愛 / 隠れた宝 / 真一 / 数一 / 体一 / ダジャッリー / 回儒 / ハバー / タジャツリー / ムッタヒディーヤ / タアッイユヌ / イッティハード / 本然 / 存在-性論 / 真- / 体- / 数- / ハバ- / タジャッリ- / 愛の一元論 / 清真教 / hubb / ishg / 真有 / 幻有
研究概要

本研究「スーフィズムの存在論に関する哲学史的研究」はイスラーム宗教思想の中心概念であるタウヒード論に基礎を置く存在一性論の思想史的研究である。この研究を通じて存在一性論が西暦13世紀のイブン・アラ本ビー(1240没)により基礎を据えられたという通説よりもさらに時代を遡って10世紀ないし11世紀ころのイスラーム哲学者の思想にその萌芽があることが明らかになった。とりわけ、イブン・スィーナー(1038没)が晩年の哲学論文『愛について』の中で後の存在一性論思想の鍵概念となる「タジャッリー(照射)」の概念を用いて一者であるアッラーの世界創造の過程を説明している事実から、彼を存在一性論思想の萌芽期の思想家と見なし得ることが明らかになった。このことを平成14年2月出版のサピエンチア・英知大学論叢・第36号に寄せた『イブン・スィーナーの哲学における「愛」に関する考察』において指摘した。他方、本研究を推進過程でイスラーム存在一性論が明、清時代の中国ムスリムの思想と関係があることが明らかになった。この事実は平成11年6月京都大学東洋史研究会発行東洋史研究58巻1号に掲載の『馬聯元著「天方性理阿文註解」の研究』において紹介した。イスラーム存在一性論が中国ムスリムの精神生活との関係を明らかにすることができたことは本研究の重要な成果であると自負している。さらに、中国ムスリムに直接的影響を及ぼしているイスラーム存在一性論はティームール朝時代の西アジアにおいて発達したペルシャ存在一性論であるという事実が明らかになったので、この時代のペルシャ存在一性論思想の詳細な研究が必要となった。このため、シャリーフ・ジュルジャーニー、ジャーミー等の存在一性論論文を集めて翻訳し、詳細な注釈をほどこした『ペルシャ存在一性論集』を作り、本研究の平成13年度研究成果報告書として印刷した。本研究は幾つか新たな知見を齎し、有意義であったと信ずる。

報告書

(5件)
  • 2001 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (19件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (19件)

  • [文献書誌] 松本耿郎: "イスラーム宗教思想の「愛」についての一考察"サピエンチア 英知大学論叢. 33. 1-19 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 松本耿郎: "馬聯元著「天方性理阿文注解」の研究"京都大学東洋史学会東洋史研究. 58.1. 1-36 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 松本耿郎: "イスラーム哲学における「愛」についての考察-清洋の同胞団とイブンスィーナー"サピエンチア 英知大学論叢. 35. 1-20 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 松本耿郎: "イブン・スィーナー(アヴィケンナ)の哲学における「愛」に関する考察"サピエンチア 英知大学論叢. 36. 97-121 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 松本耿郎: "ペルシャ存在一性論集"松本耿郎. 120 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Akiko Matsumoto: "An Inguiny into Love in Islamic Thought"SAPIENTIA. No.33. 1-19 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Akiro Matsumoto: "On Ma Lianyuan's "Sharhal-Lata'if""The TOYOSHI-KENKYU. Vol.58.NO.1. 1-36 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Akiro Matsumoto: "On Lore Theory in Islamic philosophy-"The Breathren of Purity and Ibn sina"SAPIENTIA2001. No.35. 1-20 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Akiro Matsumoto: "On Lore in Ibn Sina's philosophy"SAPIENTIA2002. No.36. 97-12 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Akiro Matsumoto: "Anthology of Persian articles on Unity of Being"published by Akiro matsumoto, printed by BIBLIO. 120. 120 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 松本耿郎: "イスラーム宗教思想の「愛」についての一考察"サピエンチア英知大学論叢. 33. 1-19 (1999)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 松本耿郎: "馬聨元著「天方性理阿文注解」の研究"京都大学東洋史学会東洋史研究. 58・1. 1-36 (1999)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 松本耿郎: "イスラーム哲学における「愛」についての考察-清浄の同抱団とイブン・スィーナー"サピエンチア英知大学論叢. 35. 1-20 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 松本耿郎: "イブン・スィーナー(アヴィケンナ)の哲学における「愛」に関する考察"サピエンチア英知大学論叢. 36. 97-121 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 松本耿郎: "ペルシャ存在一性論集"松本耿郎. 120 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 松本耿郎: "イスラーム哲学における「愛」についての考察"サピエンチア35号英知大学論叢. 35. 1-20 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 松本耿郎: "馬聯元著『天方性理阿文注解』の研究"東洋史研究. 58・1. 1-36 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 松本耿郎: "イスラーム宗教思想の「愛」についての一考案" サピエンチア 英知大学論叢. 33. 1-19 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 松本耿郎: "ジャーミー「閃光」Lawaihについての基礎的研究" 英知大学松本耿郎研究室, 48 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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