研究課題/領域番号 |
10610044
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学(含芸術諸学)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石光 泰夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60093366)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 身体 / 舞踊 / パフォーミング・アーツ / 能 / 歌舞伎 / 文楽 / バレエ / 精神分析学 / 身体論 / フロイト / コンテンポラリー・ダンス / ヒステリー的身体 / ロマン主義 / カフカ / 近代舞踊の身体 / フォーサイス / ピナ・バウシュ / 舞踊する身体 / モダン・ダンス / 古典芸能 / 精神分析 |
研究概要 |
本研究は、舞台芸術のなかでも最も研究の遅れている舞踊というジャンルを採りあげ、基本作業としてまず舞踊を身体表現として包括的に解明できるような身体論の構築を図り、その上で、この理論でもって、実際に舞台に現前する舞踊の身体を統一的かつ多角的に捉えなおす試みをし、この試みをつうじて、それぞれのパフォーマンスの個性を浮かびあがらせるとともに、その現代的意義ならびに歴史的意義を明らかにしようとするものであった。そのために本研究は、 1初年度から一貫して、舞踊する身体の理解に適用できるような身体論を、とくに精神分析に基礎をおいて確立することをめざし、その方面での研究成果を順次発表していった。 2精神分析学を基にした身体論によって、新たな視点から近代西欧の舞踊の歴史を洗い直し、その現代舞踊における展開を必然たらしめるような、一貫したパースペクティヴを呈示できるような論文を発表した。特に近代西欧の舞踊の起源ともいうべきバレエがヒステリー的身体であることを明示する論文には力点をおいて作成するようにした。 3現代日本において、パフォーミング・アーツを西欧とは異なる位相で独創的に実践するためには、日本の伝統的な舞踊との交錯が不可欠である。したがって1で得られた身体論が日本の古典芸能にどこまで適用できるかを慎重に考量し、日本の伝統的な身体表現を西欧起源のものと接続できるような座標軸を作るための論文を発表した。 4洋の東西を問わず、理論的な成果を実際の舞踊公演等にフィードバックできるような試みをいくつか行った。そのさいに、コンピュータやデジタル機器による身体表現の構成を様々に実験して、きわめて有効な成果をあげることができた。
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