研究課題/領域番号 |
10610048
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学(含芸術諸学)
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研究機関 | 京都市立芸術大学 |
研究代表者 |
小林 信之 京都市立芸術大学, 美術学部, 助教授 (30225528)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 芸術 / 美学 / ハイデガー / カント / ショーペンハウアー / 真理 / 作品 / 遊び / ニーチェ / 遊戯 / 無関心性 / 永遠回帰 / ディオニュソス / 技術 / テクノロジー / テクネー / 近代 / 解釈学 / 技術論 / 映像 / 美 |
研究概要 |
(1)M・ハイデガーは、さまざまなかたちで芸術や美学的問題にとりくんできたが、その最もよく知られた結実が「芸術作品の根源」(1935年、Holzwege所収)であった。この論文で示されたようなハイデガーの思想的立場を明解に解釈するために、わたしは彼の思想を特有な存在論的パースペクティヴのなかに位置づけて理解しようと努めた。とりわけその場合、重要なのは、真理の問題を考慮に入れて彼の独自な芸術理論を考えることであると思われる。しかもそのように芸術概念と深く関連する彼の真理概念(アレーテイア、隠れなさ)とは、古代ギリシア哲学にまでさかのぼって獲得されたものであった。こうした根源的真理と芸術との独特な関係性を明らかにしたことが、本研究の第一の成果である。(2)次に第二のテーマとして、ハイデガーのニーチェ講義、とくに「芸術としての力への意志」がとりあげられた。ハイデガーはそのなかで、カントやショーペンハウアーなど伝統的な美学思想との対決を行うが、その過程で見えてきた、中後期ハイデガーの基本概念(Gelasseuheit放下としての芸術)の重要性が考察され、またニーチェの遊戯(Spiel)との比較も試みられた。以上の研究は、最終的にドイツ語論文のかたちでまとめられた。(タイトルは「ハイデガーと芸術の問題」。研究成果報告書を参照のこと)。
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