研究課題/領域番号 |
10610053
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学(含芸術諸学)
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
永井 隆則 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (60207967)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | セザンヌ / セザニスム / 受容 / モダニスム / 美術批評 / 造形 / 写実 / 造型 / モダニズム / 人格 / セザンヌ受容 |
研究概要 |
1989-90年度の奨励研究(A)では、1910年代から1921年12月までの美術雑誌を網羅的に調査し、セザンヌ論文献表を作成した。平成10-13年度文部科学省基盤研究(C)(2)では、1922年1月から1947年1月までの美術雑誌を網羅的に調査し、セザンヌ論を蒐集しテキストを熟読、整理した。全体を3つのブロックに分類した。 I 1922年1月-1929年12月 II 1930年1月-1939年12月 III 1940年1月-1947年1月。 それぞれ、論点に従って分類し、ブロック毎に解題を作成した。セザンヌ受容をより大きな文脈で捕らえるために、フランス近代美術受容史関連年表を作成した。 調査の結果、1930年代-40年代には、「造型」と「写実」が、日本に於けるセザンヌ解釈のキーワードとして支配的になることが明らかとなった。この事は、これまで全く明らかにされていなかった点であり、本研究の新知見であり、本研究を独創的にしている。両解釈の発生については、論文として纏めた。 研究期間中、本研究テーマと関連して3つの講演会を企画した。独立行政法人文化財研究所(東京)美術部第二室長田中淳氏に「日本近代美術における「受容」史研究の課題」(2000年7月21日)と題して、国際日本文化研究センター助教授稲賀繁美氏には「モーリス・ドニと日本」(2001年7月28日)と題して、テキサス大学教授・モダニスム研究センター所長リチャード・シフ氏には「モダン・アートにおけるデジタル体験」(2001年9月22日)と題して、それぞれ講演会をお願いし、私個人にとどまらず、類似の研究テーマに関心を持つ研究者に公開し、ディスカッションの場を設け公益性を期した。 3名の講演会は、文献表、年表、私の論文とともに、研究成果報告書小冊子(A4版、100頁)に収録・出版し、多くの研究者に向けて、本研究の成果を公開した。
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