研究課題/領域番号 |
10610078
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験系心理学
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研究機関 | 愛知県立芸術大学 |
研究代表者 |
後藤 倬男 愛知県立芸術大学, 音楽学部, 教授 (40022355)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 錯視(同化・対比) / 初頭観察経験 / 美術系大学生の観察 / 傾斜縞模様図形 / 「縞の数」の変化 / より認知的図形把捉 / 認知的な見えの総体的調整 / 教示による見え(方向と程度)の変換 / 錯視図形の見え / 初頭観察効果 / 明るさおよび色の同化・対比 / 初頭観察での不安定な反応 / 図形把捉態度の効果 / 同化・対比的"見え"の教示による移動 / 認知的(トップダウン的)図形把捉 / 錯視図形 / 刺激呈示用冊子 / 図形把捉の変化 / 感覚的(ボトムアップ的)な機構 / 認知的(トップダウン的)な機構 |
研究概要 |
本年度は、「さらに観察経験を操作された被験者群」として、主として美術系大学生を対象に、初頭の反復観察経験に伴う「検査図形に対する図形把捉態度の変化」の検討を進めた。そこでは、明るさの同化・対比、とくに、同化をより容易に生じさせるために、白・黒の誘導領域と灰色の検査領域を有する「傾斜縞模様図形」において、"縞の数"を変化させる刺激パターンを取り上げ、当科研費によって購入できた「レーザープリンタ」や「ノート・パソコン」を使用して、印刷・呈示・反応集計等を行った。 その結果、刺激パターンの制作や素材に関心が強く、色彩の効果についても知識を有する「美術系大学生の被験者」の初頭観察では、刺激図形の"錯視(同化・対比)の見え"において、「縞の数の変化に伴う同化から対比への変換」がすでに生じており、基本的な「錯視図形の見え(捉え方)」に、他専攻(一般大学生)の被験者とは差異のあることが見出された。そして、彼らの"錯視の見え"は、より複雑な方向(同化→対比;対比→同化)と程度(同化・対比量)に対する「教示された構え(観察態度)」によって、その教示に応ずるように"見えの傾向(方向と程度)"を変化させていた。すなわち、刺激図形に対する「さらに認知的な図形把捉の変換」が、初頭観察の経過の中で急速に形成されており、『錯視の"見え"への総体的な調整』が認められた。これらの結果は、研究論文の作成を進めるかたわら、第27回国際心理学会・第64回日本心理学会・第31回日本色彩学会等において発表され、有益な反応が得られており、今後も発表が予定されている。 さらに、本研究を基礎に、より総合的・発展的な「視覚的対立現象における見えの転換への認知的調整」に関して、新たな研究が計画されている。本研究の成果は、「平成10年度〜12年度科学研究費補助金(基盤研究(C)(2))研究成果報告書」としてまとめられた。
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