研究課題/領域番号 |
10610112
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
菊野 春雄 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (00149551)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 騙す行為 / 心の理論 / 心の理解 / 幼児 / 観察 / 行動 / 幼稚園 / 発達 / 騙す / 他者 / 気持ち / 推測 / 表象 / 認識 / 柔軟性 / 理解 |
研究概要 |
本研究では、幼児が他者をどのようにだますことができるのか、幼児のこのだます行為についてのメカニズムを心の理論の仮説に基づいて明らかにしようとした。特に、幼児が他者をだますことは他者の気持ちが理解できていることが前提になっているのかそれとも心の理論は必要ないのか、また他者の気持ちを推理・推測することによってだますことが可能になるのかどうかを明らかにしたいと考えた。そのために、まず日常生活における幼児の行動を観察し、幼児のだます行動を含め他者の心を理解する行動が見られるのかどうか、それらの行動と心の理解との間にどのような関連があるのかを調べた。そこで、まず、3歳、4歳、5歳の幼稚園における行動を観察した。その結果、だます行動と心の理解の能力との間に関連があることが示唆された。研究のもうひとつの問題はだますという能力が何歳から可能になるのかということである。これについても、3歳児、4歳児、5歳児について検討した。その結果、幼児がだますという行為を理解できるのは、4歳以降の時期であることが示唆された。これらの結果は、だますことの認識が心の理解と深い関係があることを示している。しかし、だますことの認識やだます行為が、心の理解とは必ずしも同じであるとはいえないことをも示唆している。むしろ、だますことと心の理解には独立した領域も多く見られることが明らかになった。また、この理由についても考察を行った。
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