研究課題/領域番号 |
10610114
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小椋 たみ子 神戸大学, 発達科学部, 教授 (60031720)
|
研究分担者 |
綿巻 徹 県立長崎シーボルト大学, 看護栄養学部, 教授 (70142172)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | CDIs日本語2000年版 / 標準化 / 日米比較 / 下位領域間関係 / 語彙構成 / 文法発達 / CDIs日本語版 / ことばと身振り / ことばと文 / CDI日本語版 |
研究概要 |
8-30ヶ月児の子どものコミュニケーション能力の発達水準を言語と身振りの2側面から評価する乳幼児言語発達検査(米国で開発されたMacArthur Communicative Development Inventories)の日本語最終版の標準化とこれを使用した研究を行った。項目の選定は1998年版に基づき行い、「ことばと身ぶり」版は8-18ヶ月児1047名、「ことばと文」版18-30ヶ月児1838名の保育所児データについて分析した。なお、12ヶ月児61名、25ヶ月児48名の家庭児データも収集した。家庭児と保育所児の間には、人形遊び以外、すべての尺度で平均得点には有意な差がなかったので、保育所児で標準化作業を行っても差し支えないといえる。標準化作業では、「ことばと身ぶり」版、「ことばと文」版とも、下位尺度の内的整合性信頼係数はきわめて高かった。尺度、各項目は年齢推移を示し、また、各月齢での5-99%タイル値をみると、言語、身ぶりとも非常に個入差が大であった。また、年齢推移は1998年版とは非常に類似した結果が得られたが、ことばの理解では質問項目の成人語使用により50%出現月齢が最高6ヶ月遅れていた。性差は「物のみたて」以外すべての尺度で女児が有意に高い平均得点であった。また、出生順位の効果は「ことばと身ぶり」版はなかったが、「ことばと文」版では文法の発達で、出現期は第三子の発達がはやく、急増期は第一子の得点が高かった。CDIsを使用した研究として、語彙の意味分野の年齢、語彙サイズに伴う変化、言語下位領域間(理解と表出、語彙と文法)、言語と身ぶりの関係、文法の発達における助詞、助動詞、複雑な表現の発達のタイプわけを行った。乳児期から幼児期のコミュニケーション・言語発達を評価し、言語発達過程を解明する有効な手段として利用できることが示された。
|