研究課題/領域番号 |
10610134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 北海道浅井学園大学 |
研究代表者 |
杉山 喜朗 (杉山 善朗) 北海道女子大学, 人間福祉学科, 教授 (50045332)
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研究分担者 |
福井 至 北海道女子大学, 人間福祉学科, 助教授 (10208928)
安藤 貞雄 北海道女子大学, 人間福祉学科, 教授 (40088935)
竹川 忠男 北海道女子大学, 人間福祉学科, 教授 (50045366)
稲田 尚史 北海道女子大学, 人間福祉学科, 講師 (80193556)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 対人間関係ストレス / 対処行動の3型 / 生きがい意識 / 家族のストレス / 家族とソーシャルサポート / 高齢者のストレスと家族サポートの連関分析 / 高齢者の対人関係ストレス / 対人行動の3型 / 高齢者の生きがい意識 / 家族成員のストレス / 家族成員とソーシャルサポート / 高齢者と家族サポートの連関分析 / ソーシャルサポート |
研究概要 |
研究方法は、介護者及び要介護者に共通した面接を行い、また、両者で一部に異なる各5つの尺度を実施した。なお各尺度得点の方向はマイナスほど高点になるようにしてある。 対象は、介護者と要介護者のペアで設問尺度項目に完全回答の人数は特別養護老人ホームで19ペア、老人保健施設60ペアであった。介護者、要介護者の男女別、介護者と要介護者の関係を見た。また、要介護者の生活特性(健康状態・居住状態・収入の状況)を施設別に眺めた。さらに、施設ごとおよび全体の介護者と要介護者の年齢及び各尺度得点の平均を調べた。施設ごとの各尺度得点の差をt検定で検討すると、介護者においては社会的関係でp<.001、老人施設入所でp<.001に差が認められた。この結果は、社会的関係すなわち施設入所へのマイナスの意識・態度が老人保健施設は特別養護老人ホームよりも低いこと、また老人施設入所の伴なう家族の心身ストレスが老人保健施設は特別養護老人ホームより低いことを示した。このことから、老人保健施設の方が特別養護老人ホームよりも、家族の周囲の目に対する配慮や施設入所に伴なうストレスが弱く、より利用しやすい施設であることを示唆した。また、要介護者において、精神的ストレスp<.05と消極的対処p<.001および積極的対処p<.001に有意差が認められた。これは、特別養護老人ホームの高齢者は老人保健施設高齢者よりも家族ソーシャルサポートが少なく、そのためこれら支援を得ることが低い高齢者自身が日常生活を能動的に対処する積極的対処行動が強く、精神的ストレスが強いことが示された。無相関検定、介護者尺度得点・高齢者尺度得点間のカイ2乗検定及び重回帰分析の結果、家族が社会関係に対しての社会関係面に対する配慮が強くその結果、家族ソーシャルサポートが減弱するほど高齢者の精神的ストレスが増強する、一方、要介護者(高齢者)の施設における積極的対処が強かった。また、家族のサポートは要介護者(高齢者)の身体的ストレス、生きがい意識に直接的に関係していないことが示唆された。身体的ストレスや生きがい意識の高低が高齢者自身の本来の体質や概念に関わるのであって家族サポートとの関連が非常に少ないと考えられた。世代間比較に関しては有効対象者の人数が少ないため明確なデータは得られなかった。
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