研究課題/領域番号 |
10610135
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 聖隷クリストファー大学 |
研究代表者 |
寺田 晃 聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 教授 (70030567)
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研究分担者 |
小池 麻紀 聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 助手 (10319155)
新美 夕香理 聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 助手 (20319156)
沼山 博 仙台白百合女子大学, 人間学部, 助教授 (00285678)
加藤 邦夫 仙台白百合女子大学, 人間学部, 教授 (90285669)
高橋 泉 仙台白百合女子大学, 人間学部, 助教授 (80285676)
松本 真理子 聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 助教授 (80229575)
野村 幸子 聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 講師 (20189434)
田島 桂子 聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 教授 (50247582)
岡本 妙子 聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 教授 (30267869)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 高齢者 / 青年 / 国際間比較 / 因子分析的考察 / 豊かな人柄 / 因子分析的考案 / 高齢者認識 / 青年の心理 / 老年期 / 老人福祉 / 高齢者教育 / 国際比較 / 生きがい / 実験教育 / 高齢化社会 |
研究概要 |
本研究は、高齢化社会に対処するため、高齢者と主にその介護に当たる青年との相互理解を促進するにはいかなる手立てが必要になるかの解明を問題とする。とりわけ、わが国の青年が高齢者にどんな意識を持っているかを、国際研究を含めて学際的に比較し、検討することを根幹とする。 方法:質問紙調査法。質問紙はI.高齢者の生き方調査とII.高齢者へのイメージ調査との2種類からなる。整理は因子分析を中心とする。 対象:対象は日本、米国、韓国、中国(台湾)、瑞典の5カ国の大学生である。国際研究であるので調査項目はそれぞれ各国の言語に翻訳し実施した。 結果:3年間の調査の総合的な結果および解釈として、概略、以下のような事項が指摘された。 I.『高齢者の生き方調査』の結果:(1)米国、韓国、中国(台湾)、および日本などの全4カ国の結果を総合して、因子分析を行った結果、青年から見た「高齢者の生き方」の因子として、(1)社会的な自己充実志向、(2)悠々自適な生き方志向、(3)対人関係による自己充実志向、(4)自己本位な生き方志向など、全4因子が抽出された。(2)日本の高齢者は、他の国よりも、第1因子の「社会的な自己充実志向」、第2因子の「悠々自適な生き方志向」などの各因子得点が低位な傾向にある。 II.『高齢者へのイメージ調査』の結果:(l)青年から見た「高齢者のイメージ」の因子として全4因子、すなわち(1)長者・賢者、(2)自己本位的な人格、(3)しなやかな人柄、(4)依存的・消極的な人格、が抽出された。(2)日本の高齢者には、他の国より、第1因子「賢者」のイメージは強いが、他方、第2因子の「自己本位な人格」、第4因子の「依存的・消極的な入格」が高位で、第3因子の「しなやかさ」が低位である。要は、他の国々に較べ「豊かな人柄」というイメージに乏しい。 瑞典の場合は、学生の年齢が20代を超える者が多いため、因子分析には入れず、項目の評定平均を用いて日本の結果とを比較検討した。それによると、I.、II.のいずれについても、上記の(2)での高齢者認知の傾向とほぼ同様な結果が認められた。総じて、高齢者と青年との相互理解の手立てとして、A.青年と高齢者との接触を密にしていくと共に、今後の研究としてB.上記の(2)の日本と他の4カ国との比較結果を踏まえ、一層有効な相互理解の教育プログラムを目下に企画している。
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