研究課題/領域番号 |
10610145
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
|
研究機関 | 東京大学 (1999-2001) 立教大学 (1998) |
研究代表者 |
秋田 喜代美 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (00242107)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
|
キーワード | 教師の成長 / アクション・リサーチ / 教師の専門性 / 談話 / カンファレンス / 教師文化 / 転勤 / 同僚性 / 成長 / アクションリサーチ / 比喩 / 学校用語 / サポートネットワーク / 移動 / 校内研修 |
研究概要 |
本研究の目的は、教師の専門的成長を学校文化とそのサポートのあり方という概念から吟味し、実証的に検討することにある。第1の目的である学校文化に関して、2回の調査研究を行った。第1は転勤という日本独自の制度において教員は何を経験しているのかを検討する調査である。転勤の意味や困難をたずねることで、転勤が新たな学校文化への移行に伴い、教師にとってはそれまでの経験の蓄積を使用することができないという意味で、また学校にとってもクラブ活動指導や地域とつながり等の面で問題を抱えること、しかし大半の教師は新たな視野拡大や自己の経験吟味となること、教師のライフコースを考えた転勤のありかたの必要性が明らかになった。第2に、教員自身は現在の職場においてどのように職場としての学校や他の教師をみているのかを尋ねる調査研究を行った結果。数名の同僚と呼べる教師をもつ場合が多いが、他の教師に対しては新たな挑戦をもとめ、教育観や授業、子どもについて語ることを望む教師像が捉えられ、業務多忙に伴う時間のなさや、安定志向、保守的な状況を好む職場集団に不満を持つ教師の存在が明らかになった。 もう一つの研究の流れとして実際に教師支援のありかたとして1年間-教師の教室観察とカンファレンスを行い、具体的な教師支援を行うことを試みた。・その結果、教師が自らのクラスにおける課題を明らかにして探求し、行動をデザインして試み評価するサイクルを通して、学級の関係性の変容への支援が可能となること、実際の教室実践の後に授業ビデオの視聴を通して、子どもについての語り直しを外部研究者と共に行うことによって、教師自身の各子どもへの見方がかわりうること、そのためにはイメージの表出、鮮明化、深化、共有といった下位プロセスを経験することが必要であることが明らかになった。またその機会を重ねることによって、研究者主導ではなく、教師自身が主体的に自らのありかたを考え、何をサポートとして受けいれるかも変容してくることが明らかになった。
|