研究課題/領域番号 |
10610147
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
門前 進 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (40138144)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | 催眠 / イメージ / イメージ療法 / 語彙分析 / 音声分析 / 臨床催眠 / 催眠イメージ / 否定形暗示 / イメージ体験 / 暗示 / 周波数分析 / 同期 / リズム / イメージ連鎖 |
研究概要 |
1)催眠イメージ体験の効用について、語彙分析の観点から、追求された。その結果、催眠イメージ体験が体験者に役立った人においては、各回の体験が特定のパターンで次回以降に影響を与える連続性が増加することが示唆された。そのほかに、語彙分析によって、身体運動中のイメージ内容の分析が行われ、身体の上半身の動き、下半身の動き、縦の動き、横の動きでの違いが見出された。助詞・助動詞分析に関しては、試みられたが、助詞・助動詞の表す特徴そのものが複雑に錯綜していることから明確な結果が得られなかった。 2)催眠現象を音声分析からとらえる試みでは、催眠という意識状態の特異性を明確にするというところまでは、研究が進まなかった。被催眠者の発話音声の弱さ、曖昧さという点が示されたにとどまった。これは一つには、発話時間が5秒であったために、発話の抑揚に関して分析できなかったということもかなり関係しているであろう。しかし、催眠誘導者の発話の抑揚分析では、違いが見出されたが、その違いは被催眠者の催眠の深さとの関係では、見出されなかった。催眠の深さに関しては、被催眠者の催眠体験の経験という要因が大きく影響していることが示唆された。 3)臨床催眠の三つのそれぞれのタイプの特徴に関して、暗示催眠においては、否定形暗示が否定形として作用するか、肯定形として作用するかについて、調べられた。その結果、感情内容に関しては、肯定形として働く感情と、否定形として働く感情の二種類があることが示唆された。また、行動内容に関しても調べられた。 4)臨床催眠の三つのタイプに関して、顔面表情反応を通して調べられた。その結果、それらの間に違いが見出された。 上述したように、いろいろな結果が見出されたが、それらの研究を通して、語彙分析、音声分析におけるさまざまな困難点と遭遇し、これらの分析方法のかなりの洗練化が強く求められることを自覚させられた。
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