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コミュニケーション不安低減のための社会的スキル訓練プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 10610148
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関北陸大学

研究代表者

坂本 正裕  北陸大学, 外国語学部, 助教授 (40130364)

研究分担者 越川 房子  早稲田大学, 文学部, 助教授 (80234748)
チャールズ プリブル  北陸大学, 外国語学部, 助教授 (40267753)
研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードコミュニケーション不安 / フォーカスグループ / 主題分析法 / スキル欠損 / 否定的評価への恐れ / フォーカス・グループ / 主題分析 / 親近性 / 上下関係 / 良い聞き手
研究概要

コミュニケーション場面への恐れの感情を抱くことをコミュニケーション不安と呼ぶ.平成10年度の研究では,日本コミュニケーション不安尺度(JCFS)で1標準偏差以上の高コミュニケーション不安者によるフォーカス・グループを形成し,主題分析法を用いてコミュニケーション不安の原因や理由を分類した.平成11年度では,そのデータをさらに詳細に分析し,同様の米国の研究と比較・検討した.
その結果,日米とも見知らぬ他人との会話が楽しめないことは共通であった.しかし,日本の場合には知り合いであれば,むしろ会話は楽しいとの報告であった.一方,話すことがなければ自分から話そうとしない態度,親近性の無さと手近な話題の知識の欠如は不安を増大させる点は米国と同様であった.話さないことに関して,日米の参加者たちはともに相手の話を聞くことを楽しむ,自分たちは聞き手であると感じていた.不安レベルは,米国と同様に場面,話題,相手に依存していた.したがって,日米の高コミュニケーション不安者のフォーカス・グループ間での反応は,日米の文化差にも関わらず類似性が高いことが明らかとなった.
コミュニケーション困難の原因として,回答の中から抽出された主題のひとつは「否定的評価への恐れ」であった.その理由としては,日本の文化では初対面や社会的関係における否定的評価は将来の相手との関係に影響を妨げる恐れが強いためと考えられる.もうひとつの主題はスキル欠損であった.多くの学生が会話を継続することの困難さを経験しており,特に相手が見知らぬ場合に顕著であった.すなわち参加者が話題を作るスキルに欠けており,コミュニケーション相手との潜在的な関係がさらにスキル欠損を悪化させると考えられる.
上記の日米比較は,文化的修正を施せば米国で定評のある社会的スキル訓練プログラムがほとんどそのまま日本でも適用できることを示唆している.

報告書

(3件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Sakamoto,M.,: "Departmental differences in communication apprehension as measured by the Japanese Communication Fear Scale (JCFS)" 感情心理学研究. 5・1. 10-24 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Pribyl,C.B.: "Assessing the cross-cultural content validity of the PRCA-24 communication apprehension scale." Japanese Psychological Research. 40・1. 47-53 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 坂本正裕: "コミュニケーション回避研究の歴史と現状" 心理学研究. 68・6. 491-507 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] チャールズ・プリブル: "アメリカにおけるコミュニケーション回避・不安に対する介入プログラムの概要" 早稲田心理学年報. 30・2. 1-9 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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