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インターネットにおける市民的公共圏の形成をめぐる社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10610171
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関京都大学

研究代表者

吉田 純  京都大学, 文学研究科, 教授 (40240816)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードインターネット / 公共圏 / 情報ネットワーク社会 / 情報化 / 仮想社会
研究概要

インターネットを基盤とした(市民的)公共圏の形成の可能性という問題自体をまず理論的に精緻化したかたちで設定しなおし、ついでその展開可能性の発現とみなされうるような具体的事例の検討をおこなった。
ハーバーマスの公共圏概念は、空間性(コミュニケーション的行為によって再生産される社会空間の構築)と自己言及性(言論による批判の回路を公共圏自身にも向けることによる自己反省性)を本質とする。インターネットは理論的には、公共圏のこの二つの特性(空間性と自己言及性)を実現するうえで適した環境ではある。しかし現実にはインターネットは、一方では既存の社会関係にとらわれない自律的なネットワーク形成を可能にするが、他方では匿名性に基づく逸脱やミクロな権力追及を増殖させるというアンビヴァレントな志向性をもつ。従って、インターネット空間全体が一般的に、市民的公共圏の形成の基盤となるとは必ずしもいえない。
経験的事例の検討は、インターネットを基盤として形成される公共圏をミクロ/マクロの二つのレベルに分けてモデル化したうえでおこなった。ミクロな公共圏とは、個人が主要な参加者となり参加者自身のアイデンティティ形成の場となるような社会空間であり、マクロな公共圏とは、市民運動などの形態で組織化された参加者が中心となり政治システムへの批判や政策提言を中心的役割とする社会空間である。日米におけるいくつかの事例を検討した結果、インターネット空間における公共圏の形成の芽は、ミクロなレベルではかなり一般的にみられた。しかしながら、マクロな公共圏は、米国においてはすでにその具体例がみられるのに対し、日本における具体例はいまだ見出し難かった。

報告書

(3件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 吉田 純: "情報ネットワーク社会と公共圏"世界思想社. (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] YOSHIDA, Jun: "Information Network Society and the Public Sphere"Sekaishiso-sha. (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 吉田 純: "情報ネットワーク社会と公共圏"世界思想社. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 吉田 純: "情報ネットワーク社会への社会学的視座-〈仮想社会〉と公共圏をめぐって-" 中久郎編『持続と変容』(ナカニシヤ出版). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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