研究課題/領域番号 |
10610177
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
嘉目 克彦 大分大学, 経済学部, 教授 (50117412)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 魂 / 生の諸力 / 生の形式 / 価値実現 / 意味解明 / 態度決定 / 価値関係 / 意味附与 / 価値実現過程 / 愛の秩序 / 実存 / 文化 / 生 |
研究概要 |
「生の哲学」と行為理論の思想的・理論的関連を解明し、その関連を「生活態度」の構造論として再構成するための準備作業として、本研究では、主としてマックス・ヴェーバーの哲学的・形而上学的想定と行為論との関連に焦点を絞って分析し、以下の諸点を明らかにすることができた。 1、ヴェーバーとゲオルク・ジンメルにおいては、「魂」、「生」及び「生の諸力」といった形而上学的諸概念が社会理論の決定的な構成要素になっている。 2、この点で、両者の社会学は当時のドイツの「生の哲学」の時代思潮に規定されてお、カール・ヤスパースの実存哲学もこの流れに位置づけられる。 3、「生の諸力」による「生」と「世界]の形成というのが彼らに共通する形而上学的想定である。 4、「生の諸力」は「魂」の態度決定によって選択されるが、選択された「力」は魂に対して自ら(力)をその「内的固有法則性」に従って実現するよう要請(命令)し、魂はその「存在と行い」においてこれを実現するというのが、歴史的「生」に関するヴェーバーの形而上学的想定である。 5、[生の諸力」は、ヴェーバーの場合もマックス・シェーラーと同様、「価値」理論的に形式化されており、この点では新カント派哲学の影響が窺われる。 6、その形式化に基づいて、ヴェーバーは[行為]を「価値実現のプロセス」として歴史哲学的に定義し直しており、これが彼の理解社会学の方法、すなわち「行為の主観的に思われた意味」の「解明的理解」を理論上可能ならしめている。 7、「価値判断」ないしは「実践的な価値関係」による行為の「意味賦与」というヴェーバーの想定が、行為の「意味解明」というヴェーバー独自の認識方法を可能ならしめた。
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