研究課題/領域番号 |
10610226
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 仙台大学 (1999-2001) 東北大学 (1998) |
研究代表者 |
村井 憲男 仙台大学, 体育学部, 教授 (90004829)
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研究分担者 |
足立 智昭 宮城学院女子大学, 学芸学部, 教授 (30184188)
仁平 義明 東北大学, 文学部, 教授 (10007833)
細川 徹 東北大学, 教育学部, 教授 (60091740)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 不適応行動 / 児童 / 養護教諭 / 質問紙調査 / 対人関係 / 教諭と養護教諭 / 対人ストレス / 幼稚園児 / 友だち関係 / 男女差 |
研究概要 |
先に我々が行った児童の"慢性的な疲労"に関する研究で、人間関係から生ずるストレスが児童の訴える疲労感と深く関わっていることが示唆された。これらの人間関係からくる子どもの精神的なストレスが、"保健室登校"や"登校拒否"といった現代社会がかかえる重大な教育上の問題と関係するであろうことは想像に難くない。このことから、子どもの「対人ストレス」の発達的様相と学校適応との関連の解明は、上記の教育上の重大な問題の解決につながる重要な研究課題の一つであると考えた。このような背景をふまえ、本研究は、主として児童の友人関係から生ずるストレスに焦点を当て、子どもの「対人ストレス」が、その人間関係や性格特性といった要因とどのような関連を持つのか、またさらには、学校適応の状態と如何なる関連を有するものか、といった点を明らかにすることを目的に行われた。 ある幼稚園における過去20年間の指導記録の分析、および小学校教諭や養護教諭、計516名を対象とした児童の言動に関する質間紙調査の結果から、以下のような点が明らかにされた。すなわち、1)幼稚園での調査からは、最近の幼児に見られる現象は、現在、「小1問題」として深刻化している小学校低学年の学校不適応現象とオーバーラップしていること、2)小学校教師を対象とした質間紙調査からは、対人関係や学校適応に問題をもつ児童が最近増えていること、また児童の対人関係の問題は、うつ病性障害、あるいは対教師との関係という面からも考える必要性のあること、そして、3)養護教諭を対象とした調査からは、家庭の教育力の低下や躾の不十分さが、児童の基本的な生活習慣の乱れや体の不調の原因となりうること、の3点である。 これらを総合的に考察すると、家庭へ働きかける有効な手段や家庭教育プログラムの開発が、今後の重要な課題であることが示唆された。
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