研究課題/領域番号 |
10610243
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
大河内 信夫 静岡大学, 教育学部, 教授 (40026620)
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研究分担者 |
依田 有弘 千葉大学, 教育学部, 教授 (50114343)
寺田 盛紀 名古屋大学, 教育学部, 教授 (80197805)
梅澤 収 静岡大学, 教育学部, 助教授 (90223601)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 総合学科 / 科目選択制 / 進路希望の変化 / 進路結果 / 高等学校 / 高等学校総合学科 / 科目選択実態 / 進路希望 / 実証的研究 |
研究概要 |
報告書の本論では、梅沢収によって戦後高校教育における総合科学の歴史的位置とその課題が検討され、1960年代からの高校の多様化路線は、1950年代の普通科と職業学科とを分離した枠組みを前提としたもので、それに対峙する総合学科の意義が大きいこと、同時に新制高等学校発足時の「生徒の選択を中心とする総合制」に対する批判の克服は現代の総合学科にも通ずる課題であることを認めた。 大河内信夫、寺田盛紀は3校の具体的事例を分析し、科目選択の特徴と進路希望の変化・結果を対比して、科目選択制の課題を検討した。大河内の分析した2校とも、全体の3分の2の生徒が3年間の中で進路希望を変更していた。1年次に進学希望者が多数を占めるが、年次を追って就職希望者が増えること、進学希望者のなかでは、専門学校等進学者の割合が多くなることを明らかにした。また、進路と選択科目の履修実態から、専門学校進学者にとって、総合学科の科目選択制は、将来の進路を考えるトライアウトを保障する位置づけとなり、高校卒業後の職業教育への導入的役割を果たしていると考察された。寺田盛紀は、工業高校より転換した総合学科の事例研究により、総合学科における生徒の自由と教師の指導、多様な進路保障と進学や就職での実績確保、普通教育と職業専門教育の総合など、教育(学)における(アンビバレントな)基本問題に対して、どのような指針を示しうるのかが問われている点を指摘した。 本報告書は、平成7年度に設置した総合学科5校と平成8年度設置の1校についての生徒の総合選択科目の履修実態と進路希望の変化を経時的に調査した資料を掲載し、今後、総合学科を評価する上での基礎資料となるようにした。
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