研究概要 |
平成10〜13年度を通しての研究成果は、以下の通りである。 1.学術論文「幼児の頭足人的表現形式の連続描画に見られる対象の重要度による描き分け」の複数審査制全国的学会誌への掲載…幼児は、それぞれ自分の人物描画における描画課題を独自にもっている。そして描画対象の重要度に応じて新旧の型を併用すると推察できる。 2.学術論文「幼児の頭足人的表現形式に関する先行研究の問題点-W.L.Brittain(1979),鬼丸吉弘(1981),林健造(1987),長坂光彦(1977)の研究を中心にして-」の複数審査制全国的学会誌への掲載…幼児の頭足人的表現形式に関する先行研究を俯瞰し、批判的に考察した。 3.学術論文「幼児の頭足人的表現形式の理論的説明における主知的見解とG.H.Luquetの描画発達説」の複数審査制全国的学会誌への掲載…有力な描画発達理論であるG.H.Luquet(1927)の学説は、幼児の描く頭足人的表現形式にも及んでいる。その理論を批判的に考察した。 4.学術論文「幼児の頭足人的表現形式に関するH.Engの主知説批判」の複数審査制全国的学会誌への掲載…幼児の描画活動の縦断的事例研究者であり描画心理学の創設者でもあるH.Eng(1927)は、幼児の描く頭足人的表現形式について考察している。その理論を批判的に考察した。 5.学術論文「幼児の初期人物描画の理論的説明における主知的見解への批判」の複数審査制全国的学会誌への掲載…本論では、L..S.Vygotsky(1930)、V.Lowenfeld(1947)、W.Grozinger(1952)、W.L.Brittain(1979)などの研究を取り上げ、主知説による頭足人的表現形式の説明を再吟味した。 6.学術論文「幼児の人物画研究における用語問題」の複数審査制全国的学会誌への掲載…幼児の初期人物描画と頭足人的表現形式に関する学術用語は、各研究者によって使い方が違い、不統一である。本論では、先行研究を概観・整理し、新しい学術用語を提起した
|